第六幕その二
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「大きさが違うの」
「形はモミの木みたいですか」
「そんな感じよ」
「じゃあクリスマスツリーみたいなんですね」
「ええ、何が近いかっていうと」
「モミの木ですか」
「そうね」
まさにと言うドロシーでした。
「強いて言うなら」
「わかりました、何かです」
「何か?」
「クリスマスツリーって実は世界樹だっていうのを」
「聞いたことがあるのね」
「そうなんですけれど」
「そうね、確かに似てるわね」
世界樹とクリスマスツリーはとです、ドロシーも言いました。
「それはムシノスケ教授も言ってたし」
「あの人もですか」
「ええ、北欧神話の世界樹がね」
まさにそれがというのです。
「キリスト教に入って」
「クリスマスツリーになったんですか」
「クリスマスツリーは色々なもので飾るけれど」
その飾りもというのです。
「世界樹にある色々なものを表してるって」
「そう言われてるんですか」
「そうなの、だからね」
「世界樹がモミの木の形でも」
「それでもね」
まさにというのです。
「不思議じゃないわね」
「そうなんですね」
「そう、そして」
「そして?」
「世界樹の中にはね」
オズの国の世界樹はというです。
「今回よくお話してるけれど」
「色々な実がなって色々な生きものがいて」
「そんなところだから」
それでというのです。
「クリスマスツリーにね」
「実際に似てるんですね」
「そうなの、じゃあね」
「今からですね」
「そこに行って」
そしてというのです。
「葉とお花をね」
「手に入れるんですね」
「そしておじさんとおばさんのところに行きましょう」
「都の方まで戻るんですね」
「そうするわ」
「そういえばヘンリーおじさんとエマおばさんは」
ジョージがここで言いました。
「冒険には出ないですね」
「あっ、確かに」
カルロスもそのことについて言います。
「オズの国に来られてもずっと農家で」
「ドロシーさんみたいに冒険には出なくて」
ナターシャも言いました。
「農業を続けておられるわね」
「オズの国に来た人で冒険に出ないって」
最後に恵梨香が言います。
「珍しいかしら」
「おじさんとおばさんはお歳だから」
それでと答えるドロシーでした。
「だからなの」
「それで、ですか」
「冒険には出られないですか」
「ドロシーさんと違って」
「そうなんですね」
「そうなの、おじさん達は冒険には興味がなくて」
それでというのです。
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