暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
ロックマンX5
第97話:Eurasia City Broken Highway
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流石に世界征服の野望を何時までも捨て得ぬだけの事はあり、相変わらずそのパワーは圧倒的だ。

「エックス!!」

「ああ、流石にシグマは強いな。だけど…思った程のものじゃない」

「デッドストーム!!」

立ち上がる2人に対して無数の光弾を嵐のようにシグマが放ってくる。

しかし次の瞬間だった。

「十字手裏剣!!」

PXアーマーに換装したルインが投擲した大型手裏剣が光弾を薙ぎ払いながら、大きく開かれたシグマの口内目掛けて炸裂する。

対象に当たった手裏剣は高速回転し続け、シグマに追加ダメージを与える。

「ぐあああああ!?」

「今だよエックス!!」

「とどめだシグマ!!プラズマチャージショット!!」

フォースアーマーのアームパーツの特徴であるプラズマチャージショットは、それそのものが強大な威力を誇るのみならず、着弾点にプラズマを生じ、一定時間敵に追加ダメージを与え続ける特性を持つ。

口を閉じる暇もなくシグマはプラズマチャージショットをまともに受けた。

十字手裏剣とプラズマチャージショットのダメージに凄まじい轟音と爆炎が立ち上り爆発するシグマ。

「やったの…?」

最初のシグマの反乱から続く因縁に対し漸く訪れた決着だが、そんなはずはないと2人の脳内で激しく警鐘が鳴らされる。

元来史上最強のイレギュラーハンターと称され、これまで何度倒そうがその度にしぶとく甦り、彼らの前に立ち塞がり続けてきた仇敵である。

度重なる戦いでエックスやルインが腕を上げている事を差し引いても、それでもこの程度で終わるような相手ではないのだ。

次の瞬間に、爆炎の向こうに今までにない規模の大量のシグマウィルスが2人の感知器に察知されたのは。

「伏せろエックス!!ルイン!!」

ハンターベースに戻ったはずのゼロがエックスとルインを押し倒す。

「…まさか…」

シグマがこの場所にエックスとルインを誘い込んだのは、彼らを抹殺する為ではない。

「…奴に嵌められた…っ!!」

立ち込める煙を突き破って大量のシグマウィルスがその場を中心に広範囲に散っていく。

物理空間に具現化し飛翔していくものもあれば、ネットワークを通じてサイバースペースに潜り込んでいくものもある。

「…このままでは世界中のレプリロイド達に深刻な影響が…」

「早くどうにかしないと…」

「ん?」

ハンターベースから通信が来たので、エックス達は即座に応対する。

『…こえる?…こ…ら……ンタ…ベース』

3人の通信機からエイリアの声が聞こえてきた。

シグマウィルスの影響で通信障害でも起こっているのかノイズが酷く音声が乱れている。

『エックス、ルイン、ゼロ。応
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