黒星団-ブラックスターズ-part1/シエスタのアイデア
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れてしまったために強引に動き出しつつあるライバルのお願いを聞こうとしている。二人の乙女心は、危機感であふれつつあった。
それを見たシュウは、深いため行きを漏らした。またサイトの回りで女絡みの厄介事が起こるという確信故に、無駄な疲労感を覚えるだろうと思うと、余計に気が重くなった。
シエスタの提案とは…
今回行う舞踏会では、もてなす側の貴族がもてなされる側である平民たちに向けて給仕を行うことになる。しかし貴族としてふるまってきた彼らにいきなりそれをさせてもできないので、シエスタの叔父で魅惑の妖精亭の店長でもあるスカロンに給仕の指導を願うことになった。
そしてもう一つ…
「トリスタニアで最近評判のカフェ?」
話によると、怪獣災害が頻繁になっているここしばらくの間に、新たに開かれたカフェがあるという。その味は巷で評判となり、その店を訪れようとトリスタニアに来る人が増え、結果として復興作業の人材も徐々に増えているとか。それだけの美味な飲み物なら、遠い国からきたクリスとの思い出作りにも、少なくなりつつある学院の生徒や勤務の平民たちを学院に呼び戻すための力となり得るかもしれない。
そのカフェのマスターだが、以前はスカロンの下…つまり魅惑の妖精亭で三人の同業者と共に一時期働いており、その際も彼女たちの淹れるコーヒーは評判だったそうだ。現在はある理由で独立し、カフェを開いたのだという。
そんなスカロンやカフェのマスターからの協力を得ることについて、シエスタは条件を付けてきた。当然、サイトと二人で出掛けさせろ、他の者は同行してはならないと言うものだ。これに当然、ルイズとハルナがもう反対する。
「あんたとサイトを二人きりになんて、できるわけないじゃない!」
「そうですよ!万が一、その…ま、間違いがあったらどうするつりなんですか!」
「あ、いいんですかそんなこと言って。せっかく良いお話を持ちかけたのに。
私の持ち掛けた提案、おじさんのご指導を承った方が、舞踏会本番でおもてなしを行う際に大いに役に立てると思いますよ。それに例のカフェのコーヒー、先ほど申し上げた通りの味なら、舞踏会の客寄せに大きな力となると思うんですけど?」
サイトという一人の男をめぐって争う気持ちに渦を巻かせていくルイズたち、サイトと接触する機会が減っている不満がよほど溜まっていたのか、シエスタは二人に対して全くたじろぐことなく喧嘩腰だ。
「もしや、自分達の目が届かなくなった途端、サイトさんが自分達以外の女性になびくのがそれほど不安で、ご自分に自信がないのでしょうか?」
この挑発に、ルイズとハルナ…否、アキナは頭にプッツンと来た。
「い、いい度胸じゃないのシエスタぁ…。そういうあんたこそ、プライベート以外じゃサイトの役に立ってる姿なんて見えないのにぃ…」
「あーら、戦
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