暁 〜小説投稿サイト〜
ある晴れた日に
138部分:妙なる調和その十
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うする」
 何となくだが決めるのであった。
「今日は何が出て来るんだろうな」
「それはわからないけれど」
 言葉が少しあやふやなものになる二人だった。
「まあ行ってみてからじゃないかしら」
「それもいいか。じゃあな」
「ええ、また学校でね」
「それじゃあな」
 こう別れの言葉を交えさせてそれぞれの場所に向かった。正道が向かっている猛虎堂では今クラスの面々が未晴の予想通り暴飲暴食に励んでいた。
「今日の特製メニューはこれなのかよ」
「ああ、安かったんでな」
 佐々が野茂の問いに答えていた。見れば彼等は店の真ん中にある巨大な卓を囲んでそれぞれ山盛りのトマトとナスのスパゲティを食べていた。見ればそのスパゲティは大蒜と唐辛子をかなり効かしておりしかもオリーブオイルをたっぷりと使っていた。横には粉チーズもある。
「それになったんだよ」
「まあ美味ければ何でもいいけれどな」
「それはな」
 皆そう言い合ってスパゲティを口に入れる。それと一緒に酒も飲む。見ればビールやチューハイ等がそれぞれの横に置かれている。
「にしても。いい茹で加減ね」
「アルデンテだね」
 明日夢と恵美がそのスパゲティを食べながら言った。
「美味いじゃない、相変わらず」
「ソースもよく絡めてあるし」
「当たり前だろ。これで飯食ってるんだぜ」
 誇らしげにこう返す佐々だった。
「しっかりできて当然だろ?」
「まあそれはね」
「その通りだけれどな」
 咲と坂上がそれに応えて頷く。一口やったところで口直しにビールを飲むのだった。見ればそのビールは見事な黄金色をしている。

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