第五特異点『北米三国大戦アンリミテッド』
全力疾走だね士郎くん!
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づいてくる。二メートルまで来た瞬間、俺は明後日の方に投げていたマガジンを炸裂させた。情けない『壊れた幻想』だ。ハッとしてそちらに戦士達が目を向けた瞬間に跳ね起き、強化した身体能力で直近のケルト戦士の背後を取る。口に手をあて声を封じると首をナイフで引き裂き、ソッと地面に横たわらせて素早く駆け、気配を察して振り向いたケルト戦士の眼球にナイフを突き刺す。無骨なナイフが深々と突き刺さり脳を破壊した。
残り十名。全員が武器を構える。躍り掛かってきた。ナイフを逆手に持って、左手で銃を撃つ。楯で防がれた。三人の戦士が同時に槍を突き出してくるが、連携は取れていない。それぞれが己の武力に恃んだ原始的な戦い方――
なら活路は、ある。
飛び退いて槍の間合いから逃れ様、消えていこうとするケルト戦士の骸が握っていた楯を蹴りあげる。――消える? やはりサーヴァントの宝具か何かで召喚されているのか。なら近くに敵サーヴァントが? いや今はそれどころではない。
蹴り上げた楯が砂塵を散らしながら一人のケルト戦士の視界を塞いだ。咄嗟に頭と胸を楯で隠して庇った所を狙い、左膝を撃ち抜く。くずれ落ちて膝をついた戦士目掛け、隙を晒したのを見抜いた俺はターゲットにナイフを投げた。
喉仏に命中。これで三人。後九人……。
「ヅッ、」
腹部に槍の穂先が突き刺さっていた。体が硬直する。その隙に左肩にも槍が刺さった。体を捻らなければ心臓を抉られていただろう。
敵が槍を引き抜こうとするのに、俺は暴走しかけている固有結界の制御を緩める。剣の切っ先が皮膚の下から顔を出した。そして俺の体に埋まっていた穂先を無数の剣が塞き止める。槍が、抜けない。
驚愕した戦士達に、至近距離から銃弾をプレゼントした。楯で守られなかった膝、次に胴、そしてがら空きとなった頭。撃った端から弾丸を直接銃の内に投影しているからリロードもなく連射が出来る。更に二人、後七人――
囲まれていた。背後から槍が四本突き立つ。皮膚の下を暴れる剣に遮られても浅く突き刺さっていた。ぐ、と呻く。正面から一人の戦士に袈裟斬りにされた。槍では穿てないと即座に判断したらしい。ご丁寧に死角の左側から来られた。
だが、浅い。剣閃も槍ほどの威力はないのに、剣の鎧を突破出来る道理もない。自分から踏み込んで指を戦士の目に突き込んだ。眼球を潰す。眼窩に指を引っ掛け引きずり倒し、そのまま首に膝を落として圧し折った。
「ゴ、ガッ、」
今度も左側から。感触からして楯か。もんどり打って倒れると馬乗りになられる。六人は倒したが、ここらが限界なのか……? 楯が顔面に振り下ろされてくる。
斬撃、刺突が駄目なら打撃か。一度。二度。三度。なんとか躱すも、四度目、五度目、六度目と直撃していく。
「ゥ、……グッ」
意識が
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