決着なんだよネロちゃま……!
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暫くすると、アルトリアが呟いた。こっちは行かなくてもいいでしょう、と。おや? とネロは首をかしげつつそれに従う。そして暫くすると、今度は士郎の作戦をマシュから聞いたモードレッドが言う。こっちは行かなくてもいいだろ、と。
ふわふわとして、曖昧な。しかし確信が籠った断言である。冴え渡るのは未来予知に近い直感とそれに追随する野生の勘だ。
とりあえず言うことを聞いた方がいい気がするネロに固定観念はない。型に縛られず思うままに動いていた。
それから休憩を何度か挟みつつ、ネロは本来の予定の四分の一程度を走るだけで済んだ。
その際に幾つかの不自然な蒸気や、薬品臭い箇所、または魔力の集積した箇所を発見したりしたが――其処に敢えて踏み込まない。場所さえ分かればそれでいいのだ。
モードレッドの案内で、彼女が拠点としている家に飛び込んだネロ達は、そこで理性的で誠実そうな優男、ヘンリーと。童話作家のアンデルセン、フランケンシュタインの花嫁と出会う。
彼らに作戦を伝えると、一言。
「うぅ……?」
「は、ははは……それ、卑怯じゃない……?」
「卑怯ではなく卑劣だな。だがそれでいい。楽がしたいからなこちらは。好きにしろ」
ネロはそこで休ませてもらい、英霊エミヤのくれていた携帯食料を頂く。
その後、四時間の仮眠を取ってなんとか疲れを落としたネロはサーヴァント達と出動した。地図に幾つかの×印をつけ、その中心地を割り出すとそこに向かう。そこで、ネロは令呪を使った。
アルトリアの聖剣が唸り、轟く。瞬間、地下にあった空洞を貫き、大規模な魔力炉を発見する。驚愕しこちらを見た男は、冬木で見た少年に似ているような気がしたが。
彼が何かを言う前に。何かをする前に。これまでずっと気配を遮断していた切嗣が仕掛ける。
「『時のある間に薔薇を摘め』
『神秘轢断』」
男の背後に音もなく着地した切嗣の襲撃。それは男の心臓を貫き。襟首を素早く掴んだ切嗣が虚空に放り投げる。
そこへ、
「『刺し穿つ死棘の槍』」
驚異的な修復力で再生せんとする男の心臓を完膚なきまでに破壊する光の御子の魔槍。
魔力を発揮しようにも、『神秘轢断』でまともに使用できないまま即死し。万が一に備えて、追撃が入る。
「『我が麗しき父への反逆』!」
「『約束された勝利の剣』!」
邪剣と聖剣の真名解放が骸を完全に消し飛ばす。聖杯を使いなんらかの儀式を行っていたのが中断され、地に落ちた聖杯をマシュが回収してネロに向けて言った。
「ミッション完了です、ネロさん!」
余りにも慣れた様子のマシュの、純真無垢
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