第四特異点『魔霧瞬殺マラソン』
全力疾走だねネロちゃま!
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た。広大なフィールドの場合と、都市部の場合だ」
「ざっくり過ぎないか?」
「いや、これだけでいいらしい。やる事も極めて単純だ。まずレイシフト後、都市の外縁部を一周走り回って、都市を縦と横に十字に走る。状況を把握したらそこで第一段階終了。この時に敵エネミーが妨害して来たり敵サーヴァントと遭遇するかもしれないけど、撃破する必要はないよ。無理がないなら普通に倒していいけどね」
「……ああ、それで『マラソン』なのだな」
「そ。ほぼ走るだけだよ。はぐれサーヴァントがいるかもしれないから、火力のあるサーヴァントなら味方に引き入れるのもありだ。勿論協力的ならね。説得とかが必要になるんなら捨て置いてもいい。この段階で必要なのは、走る事と、大まかな異常の把握だね」
簡単過ぎる。が、流石に走り回るネロの疲労は大きくなるだろう。しかし疲れるだけでいいというのは、ネロの心的負担を大幅に軽減させてくれる。
しんどそうだな……と呟くネロだが、悲愴な色はなかった。
「第二段階。これは一つだけだ。異常の箇所を点と点で捉え、線で結び、その中心地の『地下』に入ればいい。入り口は騎士王の聖剣で作る」
「え、よいのか? 都市部なのだが……民を巻き込んでしまうであろう」
「ネロさんが令呪を使えばいいんだよ。聖剣の指向性を一点集中して、斬撃じゃなく刺突にすればいい」
「あ、そうか。セイバーよ、それは出来るか?」
「可能です。エクスカリバーの前に使っていたカリバーンの要領で放てばいい。しかし私の聖剣は大味な代物、精密性に欠けます。令呪のバックアップがあった方がいい」
――ところで、士郎くんの通信では騎士王の名前がなかったのに、攻略案にはキッチリ記されていたのはなんでだろうね?
ロマニは遠い目をする。またか、またなのか士郎くん、と。後ろめたさを感じさせた。幸いあの場にはアルトリアはいなかったのでツッコミはなかったが。もし居合わせたらどんな顔をしたのだろうと、ロマニは怖いもの見たさで気になった。
「……で、次がさっき言った最終段階だ。以上で作戦は終了、帰投してくれ」
「……え? それだけか?」
「そうだよ。それだけだ。ま、騙されたと思ってやってみなよ」
さ、コフィンに入ってくれとロマニに促され、マシュとネロはコフィンに入る。
他のサーヴァントは守護英霊召喚システムで、カルデアの観測下にあるマスターの許へ送り込められるので、コフィンに入る必要はない。
レイシフトが始まる。カウントダウンが始まり――ネロの意識は一瞬暗転した。
そして、彼女達は霧煙る街ロンドンに現れた。
毒性のある魔霧に包まれた町並みに、アルトリアは険悪な目をするが、ネロを促して早速走り始める。ついてきていたフォウがネロの前を先導するように走っているの
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