第五幕その七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
眠気を消してからネムリソウを摘み取って今度はライターを出しました、何とこのライターもなのです。
「魔法のライターなの」
「どんなライターかな」
ジャックがドロシーに尋ねます。
「一体」
「ええ、お水の中でも火が点いてね」
「それは凄いね」
「どんなものにも火が点けられる」
「そんなライターなんだ」
「だからこのライターでね」
「ネムリソウを燃やすんだ」
「そうするわ」
こう言うのでした。
「そうしてね」
「この眠気の元もだね」
「収めるわ。香りを消しても」
それで今の難を逃れてもというのです。
「ネムリソウがあると同じでしょ」
「また香りが出されてね」
「そう、だからね」
「元を燃やして」
「ここにあらためて来る人達が眠くならない様にするわ」
「今のドロシー達だけじゃないってことね」
「後の人達のことも考えないと」
この黄色い煉瓦の道を行き来する人達がです。
「駄目だから」
「今のうちにだね」
「何とかするわ」
こう言ってです、ドロシーはその摘み取ったネムリソウにライターで火を点けて燃やしました。ネムリソウはあっという間に焼けて灰になって風が吹いて何処かに飛ばされて消えてしまいました。そうなるとです。
ドラゴンもゆっくりと目を開いて言いました。
「あれっ、ここは」
「起きたのね」
「ドロシー王女かな」
「そうよ」
ドロシーはドラゴンににこりと笑って答えました。
「貴方はネムリソウの香りで寝ていたのよ」
「そうだったんだね」
「ええ、それで貴方は何処に行くつもりだったのかしら」
「うん、リンキティンク王の国にいるブラックドラゴンのところに遊びに行こうと思ってね」
それでとです、ドラゴンはドロシーに言いました。
「お空を飛んでいたら」
「ここからネムリソウの香りがして」
「眠くなってね」
「それで寝ていたのね」
「何時の間にか着地していて」
お空を飛んでいたのにです。
「寝ていたんだね」
「そうだったのね」
「それで今何月何日かな」
「今日はね」
ドロシーは今日は何月何日かもお話しました、するとドラゴンはほっとしたお顔になって言いました。
「よかったよ、今日寝たんだ」
「今日のお話なの」
「うん、今日ここを朝に通ってね」
そうしてというのです。
「それでだったんだね」
「そうなのね」
「うん、じゃあ今からね」
「リンキティンク王のお国に行って」
「ブラックドラゴンと遊ぶよ」
「そうしてくるのね」
「今からね」
ドラゴンはドロシーににこりと笑って答えました。
「そうするよ」
「わかったわ、それじゃあね」
「また機会があれば会おうね」
「そうしましょう」
ドロシーはドラゴンににこりと笑って頷きました、ドラ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ