外伝〜ミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエン〜前篇
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席につき、ミルディーヌ公女と共に今後の事について説明し始めた。
「なんと……………………」
「まさか現時点で帝国政府の動きを読み、その対策として既にそこまで話を進めているとは、さすがは公子アルフレッドの忘れ形見と言うべきか…………」
「…………リウイ陛下、イリーナ皇妃陛下。先程の説明を聞いて新たな疑問が出てきたのですが、恐れながらその疑問をお尋ねしてもよろしいでしょうか?」
説明を聞いた諸侯達がそれぞれ驚いたり思考している中、ユーシスは真剣な表情でリウイとイリーナに問いかけた。
「何を知りたい?」
「先程ミルディーヌ殿の説明の中に2年前の内戦と”七日戦役”でできてしまった貴国と我々エレボニア帝国の貴族勢力の”溝”を埋める為に、ミルディーヌ殿自らがアルフィン殿下のように貴国の英雄であるロード=リィンの側室として政略結婚をする予定だと仰っていましたが、その件については貴国もそうですが、当事者であるロード=リィンも既に了承しているのでしょうか?」
「その件につきましてはこの後オルディスで行う私達とミルディーヌ殿の交渉の場にて決定しますので、この場では確言はできませんが…………万が一、当事者であるリィンさんもそうですが新たな側室を増やす決定権を持つリィンさんの正妻予定であるエリゼさんが了承せず、その件が流れましてもメンフィル(私達)は彼の代わりとして、可能な限りミルディーヌ殿の希望に合ったメンフィル皇家の者をエレボニア側の次期カイエン公爵であるミルディーヌ殿の婿養子として出すつもりです。」
「2年前の”七日戦役”の件があったにも関わらず、エレボニアの為にメンフィル皇家にそこまでして頂けるとは…………」
「それ程までに鉄血宰相達が―――帝国政府が進めようとしている”計画”はメンフィル帝国も重く見ているという事ですか…………」
ユーシスの疑問に答えたイリーナの答えに諸侯達はそれぞれ驚いたり顔を見合わせたり、考え込んだりしていた。
「ふふっ、イリーナ皇妃陛下が仰った事はあくまで”万が一”で、私としましては次期エレボニア側のカイエン公として、そして私個人としてもロード=リィンの側室の一人として彼と結ばれたい事を強く希望していますから、この希望は絶対に通すつもりですが♪」
「全くこの娘は…………」
「アハハ…………」
小悪魔な笑みを浮かべたミルディーヌ公女の話にユーディットは呆れ、キュアは苦笑していた。
「しかし…………ミルディーヌ殿は本当にそれでよろしいのでしょうか?確かに2年前の”七日戦役”と内戦を終結へと導いたかの”灰色の騎士”殿はメンフィル帝国もそうですが、我が国にとっても”英雄”であり、次期クロイツェン統括領主と”公爵”へと陞爵する事が内定しているシュバルツァー家の次期当主に内
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