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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
堕ちた精霊の降臨
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い。暁夜の精霊の力をもってしても、間に合うかどうか。ましてや、暁夜の天使は顕現するのに多少の時間がいる。不完全な状態で顕現することも可能だが、その場合は大きなリスクを伴う。それでも、この時の暁夜はそんなことは考えなかった。ただ、士道を助けたい一心で、己の精霊の名を叫ぶ。

「〈明星堕天《ルシフェル》〉ッ!!」

瞬間、暁夜の全身を紅黒い霧が覆い始めた。それに伴い、近接特化型CRユニット<モルドレッド>を装着しているリンレイが容易く吹き飛ばされた。まるで新聞紙のように。そして−−暁夜の全身を覆う紅黒い霧が球体に姿を変えた。

宙に浮く黒い球体。それは目を瞑る士道を守るように移動した。そして直撃。冷気の奔流により、黒い球体が砕け散る。壊されたのではない。それを待っていたかのように黒い球体は自ら砕けたのだ。

「ぐ−−ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

砕け散った球体から獣のような叫び声が発せられた。そして、その日その地に堕ちた精霊が降臨した。
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