暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第94話:Death Σ
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ルインの龍炎刃の業火がシグマを瞬時に包み込み、ゼロとエックスは高威力の攻撃で追撃を放つ。

「これで終わりと思うな!!」

「何!?」

マントが焼けたのみでシグマ本人は全くの無傷。

余裕の笑みを浮かべながらシグマは巨大なビームサイズを軽々と3人に向けて投擲してくる。

「かわせ!!」

3人はエアダッシュでビームサイズを回避した。

「小賢しい!!」

シグマが目からレーザーを放つが、エックスはホバリングで滞空し、ゼロは空円舞を駆使し、ルインはΩナックルの強化された腕力で天井のパイプを掴んでやり過ごす。

「当たれ!!」

レーザーが止んだ隙にチャージショットをシグマに喰らわせるルイン。

「チッ!!」

「シグマ!!」

ブレードを構えて斬り掛かるエックス。

シグマはビームサイズを巧みに使い、エックスの斬撃を防いでいく。

「それは私のΣブレードか?随分と懐かしい物を出してきたものだ。だが、それだけで調子に乗らないことだエックス!!」

その瞬間シグマの肩や脚などに奇抜な装飾品の様に装着されていた真紅のブーメランが、まるでそれぞれが意思を持っているかのように飛翔しエックス達に襲い掛かる。

「チッ!!」

ゼロはシールドを展開し、盾を高速回転させてブーメランを弾くが、ブーメランの性質上、不規則な軌道を描くために攻撃が防ぎにくく、いくらか受けてしまう。

「うっ!!」

「ぐあっ!!」

シグマの放ったブーメランに全身を斬り裂かれ呻き声を上げるエックスとルイン。

必死にブーメランを回避しつつ反撃の態勢を取ろうとする3人をシグマは嘲笑う。

「ぐっ!こんなもの!!」

その時、執念でブーメランの軌道をどうにか見極め振り切ったルインが拳にエネルギーを収束させ、構えた状態でシグマに挑みかかる。

「喰らえ!アースクラッシュ!!」

「ぐあっ!?」

アースクラッシュの拳を直接シグマに叩きつけた。

ルインの思わぬ反撃に狼狽しつつ悲鳴を上げるシグマだが、ルインの右腕に亀裂が入ってしまう。

今までの戦いで酷使し続けた影響がこの場で出てしまったのだ。

「エックス!!」

腕の痛みに構わず、ルインは声を張り上げる。

「ライトニングウェブ!!」

複数のライトニングウェブをシグマの足元に放ち、動きを拘束するエックス。

「シグマ…。パワーアップした私達3人を同時に相手取ってあなた1人で本気で勝てると踏んでるなら救いようのない大馬鹿だよ」

「な…何だと…?」

冷たく言い放つルインに鋭い視線を向けるシグマ。

「例え刺し違えてでも貴様だけは確実に葬ってやる。カーネルや貴様に運命を弄ばれた者達のためにもな!!」

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