第6章:束の間の期間
閑話16「修行の一風景」
[11/11]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
の霊術使いとしての経験よりもかなり長い期間あったはずなのだ。
だというのに、負けてしまった。
いくら初見殺しだったとはいえ、負けず嫌いな所もあるフェイトは悔しがっていた。
「っ!!」
「やぁっ!」
槍と刀がぶつかり合う。
すずかはなのはとアリサを見つけると、即座に突貫した。
既にアリサが追い詰められていたからだ。
「……もしかして、フェイトちゃんを倒してきたの?」
「そうだよ。……なのはちゃんは、耐えられるかな?」
ブルーサファイアに戻っていた瞳が、再び赤く輝く。
フェイトにも使った魔眼だ。
「ッ―――!」
「くぅっ……!」
しかし、それを見たなのはの行動は早かった。
魔力弾を横から槍に叩き込み、矛先を逸らして懐に入り込む。
そのまま容赦なく膝蹴りを繰り出したのだ。
〈“Flash Move”〉
「シュート!」
膝蹴りで氷を砕くような手応えを感じたなのはは、即座に距離を取った。
すずかは咄嗟に氷の障壁を張って防いでいた。そのため、ダメージはほとんどない。
間髪入れずになのはは魔力弾を放ち、間合いを詰めていたアリサに牽制する。
「っ……痛た……対処が早いなぁ……」
「フェイトちゃんはそう簡単に負けない。……だから、初見殺しの攻撃かなって思っただけだよ。……嫌な予感もしたし」
「……そうなんだ。……アリサちゃん」
「真っ向勝負って訳ね」
すずかの隣に、アリサが並び立つ。
「二対一。でも、今のなのはにはこれで充分よ。フェイトは倒したし、はやてもアリシアが抑えてる。……今の内に、倒させてもらうわよ」
「見事に分断されちゃったけど、負けないよ」
「それはこっちのセリフだよ、なのはちゃん」
なのはは相手が親友であっても一切の油断をしない。
むしろ、幼馴染だからこそ、そのコンビネーションを警戒していた。
「………」
「………」
「………」
互いに間合いを計り……
「「「ッ!!」」」
一斉に、動き出した。
―――この後の決着は、早かったのか遅かったのか。
―――どちらが勝ったのかは、また別の話である……
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ