暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第6章:束の間の期間
閑話16「修行の一風景」
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の霊術使いとしての経験よりもかなり長い期間あったはずなのだ。
 だというのに、負けてしまった。
 いくら初見殺しだったとはいえ、負けず嫌いな所もあるフェイトは悔しがっていた。





「っ!!」

「やぁっ!」

 槍と刀がぶつかり合う。
 すずかはなのはとアリサを見つけると、即座に突貫した。
 既にアリサが追い詰められていたからだ。

「……もしかして、フェイトちゃんを倒してきたの?」

「そうだよ。……なのはちゃんは、耐えられるかな?」

 ブルーサファイアに戻っていた瞳が、再び赤く輝く。
 フェイトにも使った魔眼だ。

「ッ―――!」

「くぅっ……!」

 しかし、それを見たなのはの行動は早かった。
 魔力弾を横から槍に叩き込み、矛先を逸らして懐に入り込む。
 そのまま容赦なく膝蹴りを繰り出したのだ。

〈“Flash Move(フラッシュムーブ)”〉

「シュート!」

 膝蹴りで氷を砕くような手応えを感じたなのはは、即座に距離を取った。
 すずかは咄嗟に氷の障壁を張って防いでいた。そのため、ダメージはほとんどない。
 間髪入れずになのはは魔力弾を放ち、間合いを詰めていたアリサに牽制する。

「っ……痛た……対処が早いなぁ……」

「フェイトちゃんはそう簡単に負けない。……だから、初見殺しの攻撃かなって思っただけだよ。……嫌な予感もしたし」

「……そうなんだ。……アリサちゃん」

「真っ向勝負って訳ね」

 すずかの隣に、アリサが並び立つ。

「二対一。でも、今のなのはにはこれで充分よ。フェイトは倒したし、はやてもアリシアが抑えてる。……今の内に、倒させてもらうわよ」

「見事に分断されちゃったけど、負けないよ」

「それはこっちのセリフだよ、なのはちゃん」

 なのはは相手が親友であっても一切の油断をしない。
 むしろ、幼馴染だからこそ、そのコンビネーションを警戒していた。

「………」

「………」

「………」

 互いに間合いを計り……

「「「ッ!!」」」

 一斉に、動き出した。





















   ―――この後の決着は、早かったのか遅かったのか。

   ―――どちらが勝ったのかは、また別の話である……


















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