第6章:束の間の期間
閑話16「修行の一風景」
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「優輝さん、管理局の方が来ましたよ」
「分かった」
修行を開始してから、二週間分。
外では管理局(厳密にはクロノ達)が戻って来たのか、結界に入って来た。
何度か外との時間に連動したため、それなりに時間が経っていたようだ。
「……凄いな、ここまでの規模の結界とは」
「クロノ、そっちの動向はどうなったんだ?」
入って来たクロノやユーノは、結界内を見回して驚愕に溜息を漏らす。
そんなクロノに、優輝が管理局の対応がどうなったのか尋ねた。
「警戒態勢にはなっている。あのジェイル・スカリエッティが情報操作したと聞いたが……そのおかげか、上層部も信じて対処に乗り出した」
「というか、上層部には祈梨さん……だっけ?あの人が感覚共有して無理矢理信じさせたからね。……なぜか僕らも連れて」
ジェイルは宣言通りに情報操作し、神界の件について浸透させた。
それに加え、祈梨によって世迷言ではないと証明された。
次元世界どころか世界そのものの危機なため、管理局も慌てて腰を上げたのだ。
「……それよりも、僕は結構頑張って“揺れ”について調べてたんだけど……当事者の祈梨さんがいたから意味がなくなっちゃったよ」
「結局調べた所で分からないようなものだ。仕方ない」
「いや、祈梨さんに教えてもらった後、その方向性で調べたら……世界の構成とか、別世界の存在とかの情報は分かったよ。“揺れ”が世界そのものに起きたと推測出来るくらいにはね」
「は―――?」
一瞬、聞き間違えかと優輝は思った。
祈梨から齎された情報を基にしたとは言え、ユーノは“揺れ”について推測出来る情報があったと言ったのだ。
「僕もあるとは思わなかったけどね。祈梨さん曰く、無限書庫はアカシックレコードに近い代物らしいよ。だから、“世界そのもの”の情報があった」
「……僕も聞いた時驚いたさ。……目の前の問題が片付いたら、改めて無限書庫に関して会議しなければならないだろうな。ロストロギアなんてものじゃないぞ、あれは」
元々ロストロギアとして見られていた無限書庫。
しかし、その実態はアカシックレコード擬き。
ロストロギアの範疇に収まらない代物だったのだ。
「まぁ、無限書庫に関しては置いておこうよ」
「……そうだな。来たのはクロノとユーノだけか?」
「ああ。艦長が他の事は引き受けた。管理局は組織として、僕らはこっちと関わりがある分、それぞれの戦力を伸ばすようにしたんだ」
管理局の武装隊が全員入れる程結界が大きい訳でもない。
その上、管理外世界である地球に人員を割いて、神界との戦いが迫る中、ミッドチルダなどの治安を疎かにする訳にもいかなかった。
そ
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