暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第93話:Death Flower Heart
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ルギーを収束させた一撃には耐えられなかったのかダブルの体が引き裂かれた。

「あ…ぐっ、何だ…この…パワーは……俺の体が……引き……裂か…れた…?」

本体であるコアがボディから離されたことと、ボディ自体に深刻なダメージを受けたダブルは液体金属となって飛び散った。

ルインは残ったコアを踏み砕くと、デスフラワーのエネルギー炉を睨んだ。

「自爆してでも止めてやる!!」

もう殆ど自棄に近かったのかもしれない。

ルインはエネルギー炉を破壊しようとするが、真横からジェネラルのロケットパンチによって体を掴まれて妨害される。

「!?」

「私が言うのも何だが、自棄を起こして命を無駄にするな」

「うるさい!!放して!!」

癇癪を起こした子供のように暴れるルインだが、ジェネラルは無言でエネルギー炉に向かう。

「待て…待て!!」

何とか抜け出してジェネラルを追いかけようとするルインだが、また誰かに止められた。

振り返るとアルティメットアーマーを纏ったエックスがルインの腕を掴んでいた。

「エックス!?」

見慣れないアーマー…しかも今までとは趣が違う物に目を見開くが、エックスは構わずジェネラルに視線を向けて彼の行動の意味を察したのか悲しげに顔を歪めたがゆっくりと頷くと、暴れるルインをエックスは羽交い締めして止める。

エネルギーも体力も底を尽きかけているはずなのにこのパワーだ。

念のためアルティメットアーマーを纏っていて正解だったかもしれない。

フォースアーマーでは抑え切れなかっただろうから。

「放してよ!!私、前に言ったよね!?私の邪魔をしたら………え?」

次の瞬間、腕を引かれてルインはエックスに抱き締められていた。

「殺したいなら殺せばいい。俺は例え殺されても君を絶対に放さない」

「何で…何で…止め…るの…?私が…私が暴走したせいでシグマの計画が早まって……こんな…ディザイアも私のせいでイレギュラー化したって…」

顔を涙でぐしゃぐしゃにしながらルインは必死に言葉を紡ごうとする。

「あんなことがあったんだ…誰も君を責められないよ。俺達もシグマの策略に気付けなかったんだ…それにディザイアに対しても今の君を見たら悲しむだけだ…彼は君を愛していたんだ。君を1人の女性として」

「ディザイアが…嘘…」

「本当だよ、彼は確かに間違えてしまった。だけど彼はイレギュラー化しても君のことを考えて行動していた。人間が不完全であるように、俺達レプリロイドだって不完全な存在だ。完璧な存在なんていないんだ。それを教えてくれたのは君だろう?それに俺にはディザイアがイレギュラーとなってしまった気持ちが痛い程に分かる。“愛”とは抑えることの出来ない感情なんだ。それは
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