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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第92話:Final Weapon
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勢を整えると再びノヴァストライクを繰り出した。
「バ、馬鹿ナアアアアア!!?」
「何発でも!!」
ノヴァストライクを連続で繰り出し、ディザイアにワープさせる隙を与えない。
「エ、エックスゥゥウウウウ!!殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺スゥゥゥウウウウウ!!!」
エネルギー弾を乱射するが、エックスはブレードの刃を巨大化させた。
「これで終わりだディザイア!!ギガブレード!!!」
全エネルギーを収束させたブレードを振るい、巨大な衝撃波をディザイアに繰り出した。
「馬鹿ナ…ギャアアアアアアアアッ!!!」
全エネルギーが込められた衝撃波はディザイアに直撃し、ディザイアは大爆発に飲まれ、ディザイアの視界が白く染まる。
『ディザイア…』
『…?…ルインさん……?』
爆発に飲まれたディザイアはルインが自分を呼んでいることに気付き、声のした方を向くと、ルインが暖かい笑みをディザイアに向けていた。
ああ…、この笑顔だ。
この笑顔を見る度に自分は勇気づけられ、どのような厳しい戦いでも戦うことが出来た。
次の瞬間、ディザイアの脳裏に今までの記憶が駆け抜ける。
シグマからの改造を受けてからしてきたレプリフォースの虐殺。
そして、エックス達にしてきたこと。
ルインとの思い出によって理性を完全に取り戻したことと死の間際にまで追い込まれたことがディザイアの本来の心を取り戻すきっかけとなったようだ。
凄まじい罪悪感がディザイアを苛んでいく。
これを知ったらルインは喜ぶだろうか?
そんなわけがない、ルインの…大切な友人を…愛した人を傷付けたことを悲しむに決まっている…。
何故そんな簡単なことに気付けなかったのだ…。
「ディザイア」
「………」
目を開くとアルティメットアーマーからフォースアーマーに戻っているエックスが申し訳なさそうに自分を見つめていた。
「(何て顔をしているんですか、あなたはイレギュラーを討っただけだと言うのに…)」
ルインを守るためにイレギュラーを倒すと誓っておきながら自分がイレギュラー化してしまうとは何たる皮肉か。
自分の命は残り少ない。
だから伝えたいことを少しでも多く伝えたい。
自分が心底愛した女性が愛した彼に。
「ありがとうエックス君…よく私を倒してくれた。君のおかげでようやく正気に戻れたよ…後少しで私はとんでもないことをしてしまうところだった…」
嫉妬、憎しみ…負の感情から解放され、初めてエックスに対して素直になれた。
「…っ!!」
今までのような事務的な物ではない。
彼の素の言葉にエックスは目を見開いた。
ディザイアはそれに苦笑しながら自身の両手を見遣る。
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