暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第92話:Final Weapon
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りといたぶり続けた。

そしてそれを見かねたアルファがシグマへの攻撃の盾となり、何とかシグマに体勢を立て直す時間を与える。

しかしシグマが体勢を立て直しても劣勢は変わらず、アルファも大破寸前まで追い込まれたが突如、額に浮かび上がる“W”のマークの反応によって苦しみ出した紅いイレギュラーは、その隙を突いたシグマの渾身の一撃によって額にダメージを負い、機能停止に陥る。

その後、紅いイレギュラーはシグマの命令でイレギュラーハンター本部に回収され、ケイン博士によって綿密な検査が行われる事になる。

意識を取り戻した肝心の紅いイレギュラー本人は、暴れていた当時の記憶を失っており、それまでとは別人のように大人しくなっていた。

紅いイレギュラー…ゼロの高い潜在能力を見込んでいたシグマは、監視も兼ねて、彼を自らの指揮する第17番精鋭部隊にイレギュラーハンターとして配属させる事にした。

配属先で数々の功績を上げたゼロは、特A級ハンタークラスにまで上り詰め、新米ハンターとして同じく第17番精鋭部隊に入隊したエックスとルインの良き先輩であり友にもなったのだった。

余談だが、この時…シグマとアルファはゼロが体内に内包する悪意に侵され、後にエックスとアルファの悲劇に繋がることに。

「…ほう、このことを知っても眉根1つ動かさないとは流石だな。ゼロ…」

全てを語り終え満足そうに頷くとシグマはゼロに向かって冷笑を浮かべる。

「だがそれは即ちお前とて予感はあったと言うことだろう。そして今の話で自身への疑惑が確信へと変わった。幾ら取り澄ましていても私にはお前の動揺など手に取るように分かる」

「言いたい事はそれだけか?シグマ…。今更そんな話を聞かされた所で今の俺に何の偽りもない」

キッとシグマを睨み据え全身に猛烈なエネルギーを漲らせていくゼロ。

最初からある程度気づいていた。

かつてのカウンターハンター事件の時、サーゲスの手で蘇った時から少しずつ記憶が蘇ってきていたから。

「レプリフォースの連中にも問題はあったが、あいつらも貴様の薄汚い野望のために散っていったことに変わりは無い。俺にとってお前は不倶戴天の敵だ!!この戦争で犠牲になった多くの命の為にも、そして俺達を弄んだ貴様は絶対に許さん!!この戦争を引き起こした貴様もまたカーネルの仇だ!!」

Zセイバーを抜き放ち跳躍と共にシグマに向かって振り下ろすゼロだが、それをシグマはただ薄笑みを浮かべて佇んでいるだけだった。

「慌てるなゼロ。」

「何だと!?」

突如シグマの姿が掻き消えるとゼロのセイバーが空振りし、次の瞬間にはシグマは真上にいた。

「今、お前とエックスより早く到着したルインがジェネラルの元に向かっているが。お前だけ持て成しがな
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