第四十四幕:虹よりも七色の虹へ
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一緒にお出掛けですけど、午前中はどうしようかなって」
七夏ちゃんの言葉が嬉しい。午前中も一緒に居てくれる事が伝わってくるから。だけど、七夏ちゃんへのアルバムの仕上げを行いたいから、どう答えたらいい?
時崎「ありがとう! 午前中は、お部屋を片付けようと思ってるんだ」
七夏「お部屋・・・くすっ☆」
時崎「え!?」
七夏「確かにお片付けの方が良いかなって」
時崎「ごめん。ほぼ1ヶ月の間、自由に使わせてもらったから!」
七夏「私もお手伝いします」
時崎「ありがとう! でも、自分でなんとかしたいから」
七夏「え!?」
時崎「自分で散らかしたんだから、自分で片付けたい」
七夏「くすっ☆ はい☆ 私、待っている間に宿題を進めますね☆ 何かあったら声をかけてくださいね☆」
時崎「ああ! ありがとう!」
七夏「それじゃ、柚樹さんも夜更かしは控えて、早めにおやすみくださいませ☆」
時崎「・・・はい」
七夏「くすっ☆ おやすみなさいです☆」
時崎「おやすみ、七夏ちゃん!」
再び、七夏ちゃんへのアルバム作りを再開する。明日の午前中はお部屋の片付けも行いたいから、作業に集中する・・・あともう少しだ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
時崎「・・・よし! これで後は糊が乾けば!」
トントンと扉が鳴った。
時崎「七夏ちゃん!?」
直弥「時崎君!」
時崎「え!? は、はい!」
直弥さんだ。俺は慌て気味に扉を開ける。
直弥「こんばんは。夜遅くにすまないね」
時崎「いえ、どうぞ!」
直弥「いや、すぐに済むからここで構わないよ」
時崎「はい」
直弥「凪咲から聞いたよ。アルバム、明日完成するんだってね」
時崎「はい。明日の夜頃になりますけど」
直弥「ありがとう!」
時崎「お礼はその時でも−−−」
直弥「すまない。明日から、C11の回送で出張なんだよ」
時崎「え!? 回送?」
直弥「蒸気機関車イベント期間が終了したから、機関車を元の場所に返す事だよ」
元の場所・・・今の俺の気持ちと重なってしまう。
時崎「・・・・・」
直弥「時崎君!?」
時崎「あ、すみません」
直弥「時崎君も明後日、この街を発たれると聞いたから、お礼は今しか言えないと思って、ありがとうございます!」
直弥さんは頭を下げたあと、敬礼のポーズをとった。
時崎「な、直弥さん。そんな、こちらこそ、大変お世話になりました!」
俺も頭を下げて、敬礼のポーズをする。
七夏「柚樹さん? お父さん!?」
時崎「な、七夏ちゃん!?」
直弥「七夏、起こしてしまったか、すまない」
七夏「柚樹さんの声が聞こえたから・・・」
時崎「うっ・・・ごめん」
七夏「くすっ☆」
直弥「七夏、もう遅いから、早く寝なさい
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