第2話 前座
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「気にすんな、日ごろ仕事押し付けてる分のお返しだよ」
そう、なんでもない事のように言った。
そんな事より?────と、グシはその話題をとっとと終わらせるように別の話題を出す。
「なあ、赤毛」
「はい?なんですの?」
「お前さ、黒いコマを持ってないか?」
「え、それってこれですの?」
そう言って、ステフが風呂の戸を開け、コマを見せる?────同時。
空と白はスマホを取り出し、セミオート連写でステフを撮影しだした。
「ちょ!?え、何してるんですの!?」
「…1Fすら見逃さない自信がある俺の目にすらスマホを取り出す過程が見えなかったんだが。お前らホントに人類種か?」
恥じらうステフに、魔法かキングク〇ムゾンの使用を疑うグシ。
だがその言葉も届かないのか、キ〇グクリムゾン使用の疑いがある『 』容疑者は返事もなくステフを撮り続ける。
「湯浴み姿、そこは盲点だった?────ッ!過去最高にGJだステフッ!!」
「タオル、渡した、グシも……GJ」
容量がギリギリになるまで!撮影するのを止めないッ!!とその背中で語って、相も変わらず接写を続ける空と白を見て。
?────グシは、考えるのをやめた……。
「そのコマを賭けてゲームをしよう。ゲーム内容はそっちが決めていい」
場所は変わって、王の寝室。
着替えを済ませいつもの装いに身を包んだステフに、空はそう話を切り出した。
空にしては随分と雑な切り口。しかし、当然それはわざとである。
ステフは敵としては弱い部類に入る。否、ポテンシャルが発揮出来ないうちは弱いと言った方が正確か。ともかく現状、ステフは弱い。ならば駆け引きに時間を費やさずともステフには勝てる。故にRTAでもするかのようなノリで、空はステフに対する駆け引きの一切を放棄したのだ。
だが、そもそもステフは自分が敵であることすら分かってはおらず、『 』が黒いコマを欲しがる理由も知らないステフは小首を傾げる。
「え、これ……ですの?まあ別にいいですけど……そもそもこれ、なんですの?」
黒いポーンを手に、首をかしげる。?────まさかこれが唯一神のコマだなどとは想像だにしていないらしい。
そんな鈍感なステフに、グシが欠片の躊躇もなくネタバレする。
「あ、それテトのコマだから。だから黒なんだよ、『種のコマ』は見たことあるだろ?」
………………。
「え、ちょ、これ唯一神様のコマですのッ!?ななな何で私に?────」
「正確には、お前を含めた十六人にコマが分配されてる。俺らはそれを集めるゲームをしてる。で、まあまず楽に勝てそうなお前から仕掛けるかって話になったんだよ」
グシは、飄然とブラフを張る。実際は『敵候補を敵と確定させる為』という理由でステフ
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