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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第90話
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その後順調A班同様順調に要塞の攻略を続けていたB班の攻略も終盤に差し掛かっていた。

〜グラーフ海上要塞・B班〜

「かなり進んできたけど…………天守閣まであとどのくらいかな?」

「あともう少しだと思います。こちらは猟兵も見当たりませんし、なんとか無事に辿り着けそうですね。」

「ハッ、つまらねぇな。やっぱ主攻に行くべきだったか?」

「ふう、だから蒸し返すのは―――」

「――――そ、そこに誰かおるのか!?」
つまらなそうにしているアッシュにクルトが注意したその時、ユウナ達の背後にある扉から声が聞こえてきた。
「この声は…………」

「ふむ、誰かいるみたいだね。」
扉から聞こえてきた声が気になったユウナ達が扉を開けて広間に入ると、そこにはミリアム同様光の檻に囚われたバラッド侯爵や気絶しているバラッド侯爵の私兵達がいた。
「お、お前達は…………!」

「…………バラッド侯。」

「あの人がフォートガードの臨時統括領主である例の…………」
自分達を見て驚いているバラッド侯爵を複雑そうな表情で見つめて呟いたアルフィンの言葉を聞いたエリゼは表情を厳しくした。


「こ、こんな所にいたんだ…………!」

「この光の檻は”鉄機隊”が用いていた拘束用の檻だな。」

「という事はバラッド侯爵達は鉄機隊に囚われていたようですね。」
ユウナは厳しい表情でバラッド侯爵を睨み、光の檻に見覚えがあるレーヴェの説明を聞いたツーヤは推測をした。
「クッ、何故よりにもよって学生どもにログナーの息女が…………い、いやこの際誰でもいい!とっとと助け出すがよい!」

「なんだ、このオッサン。てめぇの立場がわかってねぇのか?」

「自分の事しか考えない典型的な三流貴族じゃな。」

「ふふ、まあまあ。」
バラッド侯爵の命令に呆れているアッシュとリフィアをミュゼが苦笑しながら諫めようとした。
「一応、解放して差し上げよう。」
そしてユウナ達は光の檻を何とかしようとしたが、何をやっても解けなかった。


「う〜ん、どうやっても解けないんですけど…………」

「檻の中にバラッド侯爵達がいるから、魔術で強引に破壊する訳にもいかないものね…………」
檻が解けない事にユウナとゲルドはそれぞれ考え込んだ。
「ミリアムさんを捕らえたのと同じ拘束術みたいです。鉄機隊を何とかしない限り、解除は難しいかと。」

「ハッ、時間の無駄だな。とっとと行くとしようぜ。」

「――――同感だな。これ以上あのような愚物の為の無駄な時間を取る必要はない。」
アルティナの分析を聞いたアッシュはバラッド侯爵を見捨てる事を決め、アッシュの意見にレーヴェは静かな表情で頷いた。
「ま、待つがい
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