二十二 忍びの闇
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した話は、五代目火影である綱手も耳にしていた。『根』ではなく、木ノ葉が保護すべきだと再三申し出たが聞き入れてもらえなかった忍びの子ども達。
左近と鬼童丸を天地橋へ向かわせるというダンゾウの意見に、綱手は額に青筋を立てた。
「そんなもん、大蛇丸にみすみす殺させに行かせるようなものじゃないか!!」
死んだはずの部下が実は生きていて、そしてしれっと大蛇丸の許へ向かえば結果は見えている。
それなのに、大蛇丸が訪れる天地橋へかつての部下である右近・左近と鬼童丸を向かわせるなど、何を考えているのか。
憤る綱手に対し、ダンゾウは「元部下なら、親心をだしてアジトにまで案内してもらえるかもしれないだろう」ととぼけた返事を返す。
「そんな殊勝なタマじゃないと、アンタが一番理解しているはずだろう!!」
かつて大蛇丸を従わせていたダンゾウに問いただす。
だが、ダンゾウは聞く耳をもたず、窓から木ノ葉の里を一望している。
綱手が更に詰問しようと口を開くも、ご意見番の二人に「追加の班員はこちらで用意すると伝えたはずだ」と非難された。
「チッ」
納得できずに舌打ちした綱手は、極力怒りを抑えつつも「…カカシの代わりはどうするつもりだ」とダンゾウの背に鋭い視線を投げた。
「…班員を子どもだけにするつもりなら、益々アンタの正気を疑うね」
「ならば、火影直轄の暗部の中から、より優秀な忍びを1人選抜して隊長にするべきだな」
綱手の鋭い視線を一身に浴びながらも、ダンゾウは振り返らずに淡々と答えた。
「カカシの代役の人選はこちらで任せる……、という事で良いのか?」
無言の返事に、綱手は今一度舌打ちすると、強かに机を叩く。
どうやらこれ以上話すことはないらしい。
「そちらが二人指名するのなら、こちらもカカシの代役と班員…二人指名させてもらおう」
せめてもの反抗とばかりに意見する綱手に、ダンゾウは一瞬チラリと視線を投げる。
無言の承諾に、綱手は鼻息荒く立ち上がった。
ご意見番とダンゾウを一瞥し、勢いよく部屋を出て行く。
その後を慌てて追い駆けたシズネは、一度立ち止まると、ご意見番のホムラとコハルに一礼した。
五代目火影の前にあった机がビキビキと音を立てて壊れていく様子を目の当たりにして冷汗を掻きながら、綱手を追い駆けてゆく。
その光景を、天井裏から覗き見ている者には気づかずに。
足音荒く廊下を歩く綱手に追いつくも、シズネは師である彼女の機嫌が悪いことに身を縮こませた。
抑えていたとは言え、叩いた机が時間差で粉砕されたことにも、綱手の怒りが窺える。
萎縮するシズネをよそに、「カカシの代わ
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