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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica37-A大隊壊奏曲〜Counterblow〜
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してる暇なんてないみたいだね。フィヨルツェンの参戦はラッキーかもしれない。“エグリゴリ”はどうもマイスター以外の人間を殺すことだけはしないようだし。何せシュヴァリエルのような戦闘狂(アイリ個人の感想だけど)ですら、怪我は負わせても致命傷だけは絶対に負わせなかったもんね。

「判りました。いってらっしゃいませ」

――トランスファーゲート――

トルーデが転移スキルの持ち主かぁ。ここで倒せればいいんだけど、本物のアリサ達がどこでどうしているのか判らない以上はまだ仕掛けられない。フィヨルツェンが歪みの中へと消えていったのを確認したトルーデは歪みを消して、技術室とやらに向かって歩き出した。

「技術室。こちらテルコンタル。同志ヴィスタがヴィヴィオ陛下を連れてきました。これよりそちらに向かいます」

『同志ヴィスタが? 彼女は陛下の拉致には参加しない話だったのでは?・・・まぁ同志ヴィスタも最高幹部の1人でいらっしゃいますから問題ないとは思いますが。・・・判りました。同志メルに伝えて準備しておきます』

ヴィヴィオを拉致した理由を知れそうな予感。だからそろそろマイスターの意識を起こしておこうかな。準備って言うし、その前に身体検査とか行われるかもしれない。そうなったらアイリじゃどうしようも出来ないからね。

『マイスター、起きて。大隊の本拠地に着いたよ』

何度かマイスターの意識に呼び掛けると、『ああ、判った』意識が元に戻ったのを確認して、ここに来てからの事情を説明。マイスターも『フィヨルツェンには焦ったな』って思ってて、アイリは『ね〜』同意した。

『ヴィヴィオの姿に変身しているとは言え俺だからな。気付かれるかと不安だったが・・・。俺を置いて、シャル達の元に居る俺の偽者を斃すという話からしてバレてはいないはず・・・』

そう言うマイスターだけど、心の中は不安でいっぱいだってことが判る。ユニゾンしてると感情の機微も判っちゃうから。

『とりあえず、このまま技術室とやらに連れて行ってもらおう』

それからトルーデは、見覚えのある教会関係者や指名手配犯などとすれ違いながら技術室に到着。両側にスライドするドアを抜けて、両壁にいくつものスライドドアがある直線通路に入る。通路の一番奥にあるスライドドアの向こうは、大小さまざまな機材が壁に沿って設けられたホールだった。

「いらっしゃ〜い。待っていたわ〜」

トルーデを出迎えた人物にマイスターとアイリは目を見開いた。それと同時に、あーやっぱり、っていう感情に至る。トルーデに「はい。同志メル」と呼ばれた女の人は、はやてやアインスと一緒にリインを開発してくれたイリュリア技術者の末裔・・・。

『『ミミル・・・!』』

ミミルの後ろにはウサギ耳を揺らす双子のフラメルとルルスも
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