暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica37-A大隊壊奏曲〜Counterblow〜
[1/8]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
†††Sideアインハルト†††

大隊の一員となっていた“エグリゴリ”の1人の手によって、ヴィヴィオさんが拉致されてしまった。それだけでも私の感情はグチャグチャなのに、さらにアインスさんがアリシアさんを殴って気絶させたことで、もう限界を迎えそう。

「な、なにが・・・、一体なにが・・・起きて・・・」

アインスさんが「アインハルト」と私の名前を呼びながら歩み寄ってきました。どうしていいか判らず、でもこのまま呆けて良いとも思えず、勢いよく立ち上がって構えを取る。今は何を信じて言いのか判らないから・・・。

「警戒しなくて良い。これもルシル達オランジェ・ロドデンドロンの計画の内だ」

「ルシルさん達の・・・?」

アインスさんは4つある個室の内、未だに扉の閉まっている個室へと向かって、ノックを3回と打ちました。ギッと扉がゆっくりと開いていき、そこには信じられない光景があった。個室から出てきたのは金色の髪に紅と翠の虹彩異色の少女。

「ヴィヴィオさん・・・!?」

「えっと、はい、アインハルトさん」

私はフラリとヴィヴィオさんの元へと行き、彼女の頬に手を添えて幻ではないことを確認した。柔らかく、温かく、まさしく本物の・・・。

「本当に・・・ヴィヴィオさん・・・?」

「はい、本物ですよ、アインハルトさん」

私の手に自身の手を添えて微笑んで見せたヴィヴィオさん。ヴィヴィオさんが無事で安心したのか腰が抜けそうになったのを、「わわっ!? 大丈夫ですか!?」とヴィヴィオさんが支えてくれました。

「え、ええ、大丈夫で・・・、いえ、待ってください! エグリゴリは確かにヴィヴィオさんを連れて消えました!」

ヴィヴィオさんとアインスさんが少し俯き加減になり、私も気付いたことがあって辺りを見回す。一緒にお手洗いに入ったはずの「イスズ准将はいずこへ?」と聞いたと同時、頭の中で一気に組み上がる今回の拉致の真実。

「まさか・・・拉致されたのはイスズ准将なのですか・・・?」

「はい。正確にはイスズ准将の姿に変身していたルシルさんです」

「ヴィヴィオを大隊にわざと拉致され、プロミスリングで連中の本拠地を割り出す。それがお前たちに告げられた囮作戦の全容だが、それは本来の作戦を隠すための嘘だ」

「はい。実は――」

ヴィヴィオさんが教えてくれました。元よりヴィヴィオさんを拉致させるわけではなく、ヴィヴィオさんに変身したルシルさんを拉致させる作戦だったと。ですがその入れ替わりの機会が難しく、冬季休校明けは常にルシルさんがヴィヴィオさんの護衛に当たるつもりだったそうですが・・・。

「しかし昨日、ルシルとトリシュが大隊に拉致され、異世界にて殺害されそうになったという。だが大隊は2人の殺害に失敗。詳しい
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ