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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第90話:Sadness
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ュラーですよ?イレギュラーに戦闘型も非戦闘型も関係ない。それにこれは私が有効活用してあげますよ」

その言葉に今まで動かなかったゼロの手が僅かに動いた。

「さあ、終わりの時ですよエックス。あなたを殺して私はルインさんを手に入れるんだ!!」

その言葉にエックスは怒りの表情を浮かべる。

「何だと…!?」

「あなたさえいなくなればルインさんは私の物となる!!私だけを見てくれるんだ!!」

エックスはバスターとなった腕に力を込める。

「ふざけるな…!!これ以上彼女を傷つけられてたまるか!!」

ダブルチャージショットを放つが、ディザイアは溜め息を吐きながらサーベルで弾く。

「やれやれ、分かりませんか?最早あなたと私とでは次元が……うぐっ!?」

ゼロの拳がディザイアの顔面に入り、ディザイアは受け身を取ることすら出来ずに仰向けに倒れた。

「はあ…はあ…!!」

「ぐ、ぐうう…ゼロ…き、貴様はイレギュラーを…イレギュラーを庇おうとするそいつを庇おうと言うのかあ!!?」

「黙れ…カーネルもアイリス達もイレギュラーじゃない…俺からすればお前の方が遥かに質の悪いイレギュラーだ!!」

顔を押さえながらゼロを睨むディザイアだが、ゼロもまた怒りの形相で睨みながら言う。

「わ、私がイレギュラーだと!?ふざけ…」

「ダブルサイクロン!!」

エックスはディザイアにチャージダブルサイクロンを放ち、更にダメージを与える。

「くっ!!流石に2対1では分が悪いか…覚えていろイレギュラー共!!」

カーネルの残骸と共に転送の光に包まれていくディザイアにゼロは手を伸ばしながら叫んだ。

「待て!!カーネルのパーツを返せ!!」

しかし無情にもディザイアはカーネルのパーツと共に転送されてしまう。

周囲に重たい空気がのし掛かる。

「畜生が…」

ルナは吐き捨てながら、アイリスの腫れた頬を痛ましげに見つめるのだった。
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