リリーの過去
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『なんで私がこんなことをしなきゃいけないの……』
イライラしている気持ちを晴らす為にいつも身に付けているペンダントに手を当てる。
『良かった……ペンダントがなかったら落ち着かなかったよ……』
ペンダントの方しか見てなかったからか、誰かとぶつかった。
『ひゃあっ!?』
『よそ見すんじゃねえ、このガキ』
ぶつかったのは身長が遥かに高く、見た感じ凄く凄く怖い雰囲気をした男性だった。相手からぶつかってきたのも知らずに『ご、ごめんなさい』と恐れながら謝った。
『謝ってるつもりなのかぁ?!てめぇが、変な物を付けて変な顔をするからいけないんだよぉ!』
圧を感じているが、家族がくれた最高のプレゼントを変な物と扱いされたことに頭に来て『変な物じゃないです!ペンダントですからっ!』と言い返す。
『そんなこたぁどうでもいいんだよ!ん?ペンダントだと?』
リリーの身につけてるペンダントを引っ張ろうとする。大事なものが取られちゃうという気持ちで抵抗をする。
『だめっ!これは、私のペンダント!渡さない!』
『黙ってろ!』
『きゃっ!?』
ペンダントのチェーンが千切れ、取れたと同時にリリーを突き飛ばし、リリーは木々に当たった。
『かはっ……!』
背中が木々に当たり吐血をする。呼吸が出来なくて、視界が歪んでいく。そんなものは当たり前のように知らないフリでペンダントを眺める男。
『あぁ、やっと見つけた……このペンダントだぁ!』
『どう…いうこと…………。それは…私しの……ペンダント………返して……っ!』
男はリリーのとこに近付き、そして首を絞める。
『うぐっ……!』
『てめぇには知らねぇのか。なら死ぬ前に教えてやるよ。このペンダントは一度だけ願いを叶えられるんだよ!』
『一度…だけ……?願いを…叶え…られる……?』
もし、リリーが生きていてそんなことを知っていたら何にしてたのかなと考えていたが、もう首を絞められ、息が出来ず死んでいくことになっている。
『残念だったなぁ?これを知ってればきっと幸せなことになっただろうに……お姫様』
『っ!?何故、そんなことを……!?』
リリーからしては全く見知らぬ初対面の人なのに相手は何故か知っていた。
『知ってるも何も、てめぇの王と王妃を殺す為に来たんだよ』
『どう…して……そんなこと…を……』
『あそこら辺が死んでしまえばどうすればいいのかと混乱する。そこを突いてこの街を支配するんだよ』
指揮する者がいなくなったらどうすればいいかとなる。そこで一気に攻め、支配するという計画をしていたとしたらと考えると確かに街は終わりになる。でも、城の警備は意外と頑丈なのは分かる。それをどうやって終わらせるのかが理
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