艦娘とスイーツと提督と・40
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来るヨー!」
鼻唄混じりでご機嫌だねぇ、ったく。
「はいdarling。私の特製ブレンドだよ!」
「おぉ、香りが良いな。……これブランデー入れてあるだろ?」
一口飲んで解ったが、紅茶にブランデーが入れてある。というより、ブランデーの香り付けに紅茶が入れてある位の割合だろ?コレ。
「一応まだ執務が残ってるんだが?」
「大丈夫です、司令」
「霧島!?……って、何だその格好」
霧島が俺の背後に立っていた。それも、メイド服で。……あ、ミニスカじゃなくてクラシカルな方な、一応。
「提督への誕生日プレゼントにと、皆さんが分担して執務をやってくれています」
榛名もメイド服か。大人しめな雰囲気も合わさって、お淑やかな感じだ。
「あの……榛名のメイド服、変……ですか?」
「いんや、全然。むしろ似合ってるぞ?霧島もな」
「サラッと既婚者を口説くのは止めて下さい、司令」
「おいおい、褒めただけで口説いた事になんのか?」
「まぁ、darlingはスケコマシだからネー」
「おい本妻コラ」
人をハーレム野郎みたいに言いやがって。違うぞ俺は。
「しかし、こんだけの量をよく一人で作ったなぁ」
テーブルの上には様々なお菓子や軽食が乗せられている。
「あ〜……実を言うと、私が作ったのはまだテーブルの上には無いんだよネ」
「はっ?」
「これは、鎮守府の皆がdarlingの誕生日をお祝いしたいからって、分担して作った……言わば皆の力とLOVEの集大成なんだヨー!」
「まぁ、darlingの作るお菓子や料理よりは美味しくないかもしれないけど、それはご愛嬌ネ?」
「お前ら……」
思わずジーンときて、視界がぼやける。
「あれあれ〜?darling泣いてる?感動しちゃった?」
「ば、バッカお前俺がそう簡単に泣くか!」
「あ、私のはバースデーケーキだよ!腕によりを掛けて作ったから、期待してネー!」
「にしたって量が多過ぎねぇかコレ」
「それが英国式ティータイムネー!お菓子や軽食を摘まみながら、ゆっくりとお茶を楽しむ……あ、全部のお菓子に手はつけてね?残したら悲しむよ?」
「これって新手の拷問じゃね……?」
その後、俺は数時間を掛けて皆の作った菓子と金剛のバースデーケーキを平らげた。当分甘い物は見たくない。
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