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戦国異伝供書
第三十五話 天下一の武士その一
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たか」
「都であるだけにな、しかも守る兵は八万もおった」
 幸村は今度は兵の数を話した。
「これでは到底攻め落とされぬ筈がじゃ」
「攻め落とされたのですな」
「そうなったのですな」
「それだけの守りがあったのに」
「それは人は数だけで確かな人がおらなかったからであろう」
 八万の兵がいたがというのだ。
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