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ある晴れた日に
111部分:谷に走り山に走りその七
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そういったコーナーも夏になるとあるのだ。この話がすこぶる怖かったりする。
「それだったかしら」
「そういえばああいう手の雑誌って」
「そういう話はな」
「そうよね」
 皆真っ青になったままの顔でひそひそと話しはじめた。流石に今の話は効いた。
「怖いんだよなあ、滅茶苦茶」
「覚えるし」
 忘れられないレベルの怖さだからだ。恐怖は心に残るものだ。
「けれど今の話は何か」
「最凶だろ、おい」
 皆また口々に言う。
「これ以上怖い話はちょっと」
「ないだろ」
「いや、ひょっとして」
 最後に竹山が出て来た。
「あるかも知れないよ」
「あるかも知れないって竹山よ」
「心当たりあるの?」
「一応は」
 こう皆に返すのだった。

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