第五幕その五
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「皆と冒険をしていると」
「はい、本当に」
「何かあっても誰かの知恵や技能で解決して」
「どんな大変なことも乗り越える」
「そうなっていますね」
「いつもそうですよね」
「そうよ、オズの国ではね」
まさにというのです。
「こうしてなのよ」
「誰かが困っていても」
「必ず解決される」
「そこに解決出来る人やものがあって」
「それでなんですね」
「今日みたいなこともあるんですね」
「オズの国はただ魔法や不思議な人達や生きものがあるから不思議の国じゃないの」
ではどうして不思議の国かといいますと。
「こうした不思議な出会いもいつもあるからよ」
「不思議なんですね」
「困っていることが解決される出会いがある」
「それがいつもあるからですね」
「オズの国はそうした意味でも不思議の国ですか」
「そうなんですね」
「そうよ、それがオズの国なのよ」
こう五人にお話するのでした。
「私達もそうだし」
「そうそう、僕達がドロシーの最初の冒険で出会った」
「あのこともそうだしね」
かかしと樵もその通りだと言うのです。
「あの時ドロシーが来た」
「こんな不思議な出会いもないよね」
「それが僕達の友情のはじまりでもあったし」
「オズの国の不思議の一つだよ」
「本当にオズの国は不思議の国よ」
笑顔でこうも言うドロシーでした。
「だからね」
「今日みたいなこともですね」
「オズの国では起こるんですね」
「そうした意味でも不思議の国だから」
「出会いの意味でも」
「そうなんですね」
「そうよ、不思議っていうのはね」
それはというのです。
「外の世界にないものがあるだけじゃないの」
「人と人の出会いも」
「それも不思議なんですね」
「それで人が救われたり変わっていく」
「そうしたことも起こるから」
「だからオズの国は不思議なんですね」
「そうなの。私もずっとこのことに気付いていなかったけれど」
それでもというのです。
「考えてみればね」
「これもまた不思議で」
「その不思議が今日もあって」
「それで皆救われたりよくなって」
「ジャック達のお陰で」
「今日の出会いがあって」
「そう、不思議な出会いがいつもある」
笑顔のまま言うドロシーでした。
「そして皆助かるんだから」
「本当にオズの国は不思議な国だよ」
トトも言います。
「僕も気付いたらオズの国にいるしね」
「そうよね、ずっといる様になったわね」
「最初の冒険だけドロシーと一緒と思ったら」
「私はオズの国にずっといる様になって」
「僕もおじさんもおばさんも」
まさに一家で、です。
「オズの国にいる様になって」
「不思議よね」
「全くだよ、オズの国に一回来られただけでも不思議なのに」
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