第三章
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「ここはですぞ」
「こうした話を広めてる奴を見付けてな」
「その輩を成敗する、その輩はおそらく」
彼はさらに言った。
「かなり高位の吸血鬼で」
「吸血鬼のドンみたいなのやな」
「そうでしょうな」
「となると」
コープチッティはまた言った。
「その吸血鬼あれやな」
「吸血鬼系モンスターの高位となると」
「ヴァンパイア、文字通りのそれにな」
「その高位種族であるヴァンパイアロード」
「それか」
「吸血鬼の最高位でアンデットモンスターでも最高位です」
勿論モンスターの中でも高位のデーモンに匹敵する力を持っている、尚ドラキュラ伯爵等名前がある吸血鬼はこの世界では魔王の一つとされている。レメゲトンに封印されていた七十二柱の魔神達と同格だ。
「あれは数は物凄く少ないですが」
「何処にでもおるしな」
「人間やエルフに姿が似ていますし」
「種族の吸血鬼にも似てるしな」
「肌はより白く目が不気味に赤く輝いているので」
種族、人の吸血鬼は白い肌と赤い目だがそうした禍々しさがないうえによく見ると生態も違うのでわかるのだ。
「わかりますわ」
「そやな」
「さて、それでは」
モレイはコープチッティにあらためて話した。
「何時からこの島がこの様になったか」
「それを調べてやな」
「そしてそこでこの島に誰が入ったか」
このことも調べてというのだ。
「そこもです」
「調べるか」
「この島にヴァンパイアロードが最初からいたかも知れないですが」
「おらんかった可能性からな」
「調べるべきかと、何しろ急にです」
「島が変わったみたいやしな」
「そうしましょう」
モレイはコープチッティに話してだった、旅の冒険者と身分を隠したうえで二人で島がどうして大蒜や十字架だらけになったのかと聞き込みをはじめた、するとそれは二ヶ月前からであった。
その頃に何処からか一人の神父が島に来ていた、このことは島の役所の移住者の名簿を見ても確認出来た、種族は吸血鬼となっていたが。
モレイもコープチッティもこれだと思ってだ、二人でその教会に向かった。すると出て来た神父はというと。
長い金髪に禍々しく光る赤い目、不健康な白さを持つ肌だった。二人はその神父を見て即座にだった。
それぞれの武器を抜いた、そのうえで彼に言った。
「貴方は人ではないですね」
「そやな」
「おや、お気付きですか」
神父は身構えた二人に悪びれず返した、三人はキリスト教の礼拝堂にいて後ろには十字架があるが神父は全く平気だ。
「既に」
「この島の変貌を調べてみましたが」
モレイは神父にこのことから話した。
「明らかに一つの種類の吸血鬼に偏っていて」
「そしてですか」
「そうなったのは貴方がこの島に来てから」
「だから気付かれまし
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