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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第89話
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午前7:15―――

要塞内に突入したリィン達が最初に目にした光景は誰もいない広場だった。

〜グラーフ海上要塞〜

「誰もいない…………!?」

「もしかして要塞を守っていた兵達はもうやられちゃったのかな?」

「いえ、この場に誰もいないのには”理由”があるようです。」
誰もいない事にユウナが驚き、エヴリーヌが不思議そうな表情で呟くと、何かに気づいたリアンヌが周囲を見回すと周囲の様々な場所に赤いプレロマ草が咲いていた。
「プレロマ草…………!?」

「おいおい、まさか…………!」

「――――来るわ!」
プレロマ草を見たアルティナが驚き、ある事を察したアッシュが呟いたその時予知能力である光景が見えたゲルドが叫ぶと幻獣や魔煌兵達が次々と現れた!
「昨日闘った…………!」

「猛獣型幻獣ですか………」

「それに内戦で見かけた幻獣や魔煌兵もいますわね…………」
幻獣達の登場にクルトが驚き、ミュゼが警戒している中セレーネは厳しい表情で自分達を包囲している魔煌兵や幻獣達を見回した。
「チッ…………これも”結社”の仕業!?」

「門番代わりの番犬というわけか…………!」

「総員、連携して――――」

「その必要はありません。」
リィンが仲間達に号令をかけようとしたその時リアンヌが制止した後騎兵槍(ランス)を構え
「聖技――――グランドクロス!!」

「イリーナ、ペテレーネ、エクリア、リフィア、手分けして左右の魔煌兵や幻獣共を殲滅しろ!皇技――――フェヒテンガロ!!」
Sクラフトを放った幻獣や一撃で滅し、イリーナ達に指示を出したリウイはリアンヌが滅した幻獣の近くにいた魔煌兵に闘気を極限まで収束した魔剣で渾身の踏み込みで力を込めた一撃を放って、リアンヌ同様魔煌兵を一撃で滅し
「邪を滅す光よ、顕現せよ――――神域の光柱!!」

「アーライナ様、御力を―――ルナ・アーライナ!!」

「フェミリンスの力を今ここに―――原罪の覚醒!!」

「消え去るがよい―――クロースシエル!!」
リウイ達に指示されたイリーナ達もそれぞれSクラフトによる大魔術で幻獣や魔煌兵達をプレロマ草ごとリアンヌとリウイ同様瞬殺した!


「……………………」

「なんという…………」

「…………槍の聖女に英雄王…………」

「イリーナお義母さん達って私なんかとは比べ物にならないくらいの凄い魔法使いなんだ…………」
リアンヌ達の圧倒的な強さにユウナは口をパクパクさせ、ガイウスとクルト、ゲルドは呆け
「な、なんかみんな情報局の情報より凄いんだけど…………」

「フッ、あのメンバーならば神機すらも瞬殺しかねないな。」

「た、確かに…………」

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