暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第87話:Cyber Space
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れた礼をしてやる!!さあ、姿を現せ!!サイバースペースに巣食う悪質な“バグ”プログラムめ!!」

「私の名前はもっとエレガントにサイバー・クジャッカー様とお呼びなさい。ところであなた、一体何を見てきたのかしら?美しい恋の思い出?それとも儚い別れの記憶?」

「さてな」

ゼロの前に現れたのは孔雀を模したようなコンピュータープログラム。

『こいつは確か、ハッカーからネットワークを守る最新のガードプログラムだったはず』

「ガードプログラムか…悪質な“バグ”となってしまった今ではな」

「だからサイバー・クジャッカー様とお呼びなさい。まあいいわ…例えあなたが何を見たとしてもその思い出は二度と蘇らないわ………だってあなたそのものが思い出になるんですもの。まあ、あなたを覚えていてくれるお友達がいればね」

「難しいな…昔から人付き合いは苦手でな」

一気に跳躍すると、ゼロはセイバーを抜いてクジャッカーを両断しようとする。

「戦っている時の方が楽なくらいだからな」

セイバーが当たる直前にクジャッカーはデータ化して攻撃をかわす。

「こっちよ」

「ぐっ!!」

クジャッカーはゼロの背後に現れると、ゼロを蹴り落とす。

「ふふん」

ゼロが体勢を立て直す前にクジャッカーは再びデータ化して姿を消した。

「かくれんぼか?人付き合いは苦手と言っただろう」

「自分を押し付けていたら友達は……出来ないわよ!!」

再びゼロの背後に現れたクジャッカーは尾羽のようなレーザーユニットをビーム状にしてゼロに繰り出し、吹き飛ばした。

「心を開いてみなさいよ。現実は本当に現実なの?幻は本当に幻なの?あなたの“心”の奥に眠ってた“記憶”が呼び起こされたものと違うのかしらねぇ?」

その言葉にゼロは動きを止めた。

「(“心”の“記憶”なのか………)」

恐怖に怯えるシグマの姿と、懐かしさを感じるどこかの研究所の内部…。

そして何故か血塗れになった自分の手…。

何かの設計図…。

様々な光景が脳裏に浮かんでは消えていく…。

「本当、何を見てきたのかしら」

追尾レーザーを放ち、動きが止まっているゼロを吹き飛ばす。

ゼロは受け身も取れずに叩き付けられた。

「なぁ〜にぃ〜?かなりショックを受けたようねぇ〜〜〜。拭いきれない過去でも見てきたの?私も見てみたかったわぁ〜〜〜ホホホホホッ!!」

倒れ伏すゼロを見下ろしながら高笑いするクジャッカー。

「あなた自身ですら思い出せない“思い出”をね……さぞかし凄惨なものだったのね……」

「…………」

「……………何よぉ〜〜何とか言いなさいよぉ〜」

無反応なゼロに苛立ってか、クジャッカーがゼロを見
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