第五十話 冬休みその八
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「二人でね」
「じゃあね。大石さんは今台所お掃除してくれてるけれど」
「私達は私達でね」
「やらせてもらっていくってことね」
妹達も私の言葉に頷いてでした、そのうえで。
三人でひのきしんをしてです、そうしてそれが終わってから私は上の妹と二人で商店街までお買いものに出ましたが。
ここで、です。上の妹に言われました。
「夏休みのこと覚えてる?」
「夏休みって?」
「だからあのお姉ちゃんの後輩の人よ」
阿波野君のことを言ってきました。
「あの人とここも歩いたわよね」
「それがどうかしたの?」
私は上の妹に怪訝な顔で聞き返しました。
「一体」
「いえ、何ていうかね」
「何ていうか?」
「またあの人にお会いするとか」
「そんな筈ないじゃない」
私は上の妹の言葉をすぐに否定しました。
「あの時だってまさかって思ったし」
「確か奈良の人よね」
「奈良の結構奥の方らしいのよ」
宇陀市にいるそうです。
「何でもね」
「奈良県のなの」
「東の方、三重県に近いらしいわ」
「じゃあここまで来られないのね」
「そうそうね、だから夏休みの時は」
今考えてみるとです。
「かなりのことだったと思うわ」
「それは残念ね」
上の妹は私の言葉に実際に残念そうなお顔になって言いました。
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