第五十話 冬休みその七
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「いいわね」
「はい、それじゃあね」
「動かしているわね、手を」
「そう、口じゃなくて手もよ」
私も言いながら手を動かします。
「いいわね」
「そうしてくわね」
「今日はね」
「もう年末年始なんだし」
妹達も冬休みに入ってです。
「これからどんどん忙しくなるから」
「何かと覚悟が必要ね」
「お正月でもね」
「そうよ、元旦なんかね」
この日は特にです。
「忙しいし」
「今からどんどんしていかないと」
「そうよ、あとお買いものにも行かないといけないから」
このことも言う私でした。
「お留守番頼むわよ」
「あっ、待って」
上の妹が言ってきました、私がお買いものに行くと言いますと。
「女の子一人で外出したら駄目ってお姉ちゃんいつも言ってるじゃない」
「危ないからね」
これは本当にいつも言っています、お家だけでなく寮でもです。
「だからね」
「それじゃあ私も行くわ」
「じゃあ私がお留守番するわね」
下の妹は上の妹に合わせて言いました。
「大石さんと一緒に」
「大石さんとなの」
「そうさせてもらうわ」
大石さんとは教会に住み込んでくれている信者さんです、もうお婆さんですがいつもご自身からひのきしんをされていてとてもしっかりした人です。ご主人に先立たれてお子さん達が遠くにおられてお家を他の人に渡してから教会に住み込んでくれています。
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