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ある晴れた日に
102部分:小さな橋の上でその十八
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小さな橋の上でその十八

「それだけだからな」
「じゃあ箱に入れてドライアイスも入れて」
 明日夢は早速やり方を考えて述べる。
「そうして持って行けばいいわね」
「そういうことだよ。やれるだろ」
「そう考えたら本当に簡単ね」
 頷きながら言う明日夢だった。
「じゃあ帰ったらね」
「柳本に持って行くのか」
「そうするわ。まあ昨日のやつだし」
 少しケーキの質も考えての言葉だった。
「お金は別にいいわね」
「まあそれはね」
 明日夢の言葉に彼女の横で頷く奈々瀬だった。
「流石に。プレゼントでお金取るのは」
「私でもそれはしないから」
 結構以上にお金には五月蝿い明日夢だがそれはしないのだった。
「安心して」
「それでだけれど」
 奈々瀬の顔がここで照れ臭そうなものになった。その顔でまた明日夢に言ってきた。
「あのさ、少年」
「どうしたの?」
「私も。まあちょっと」
「ケーキ欲しいの?」
「駄目かしら」
 その照れ臭そうな顔で笑みを浮かべながら首を傾げつつ言ってきた。
「それって。やっぱり」
「売れ残りだったらいいかしら」
 これが明日夢の返事だった。
「元々咲にも出すのはやっぱり」
「売れ残りなのね」
「そういうこと。何だかんだで売れ残ったりするのよ」
 困った顔になって述べる明日夢だった。
「そういうのって家族のおやつになったりバイトの人達へのプレゼントになったりするけれど」
「ケーキが?」
「ケーキだけじゃないけれどね」
 こうも言うのだった。
「勿論他のお菓子もね」
「いいバイトね」
「バイト料も弾んでるわよ」
 明日夢はこうも言い加える。
「高校生で時給八五〇は絶対に超えるから」
「結構いいじゃない」
「そのかわり忙しいわよ」
 待遇がいいのにはそれなりの条件があるということだった。こうしたところは実によくできていた。世の中の常のことでもある。
「それは覚悟していてね」
「まあ私は部活があるからバイトはしないけれど」
「そうなの」
「悪いけれどね。とにかくケーキだけれど」
「シュークリームも持って来るけれど?」
 品が増えてきた。
「そっちはどう?」
「実はそっちも好き」
 顔を少し俯けさせる奈々瀬だった。
「甘いもの。大好きだから」
「そうみたいね。あんた達って」
「そうなのよ。凛なんか特に」
「ああ、あいつそうだよな」
 野本がまた話に入る。見れば彼は今ガムをくちゃくちゃと噛んでいる時折それを膨らませてみせるのはどうやらアメリカのラッパーをイメージしているらしい。
「結構飴しゃぶってるよな」
「凛飴好きなのよ」
 彼の言葉に応えて言う奈々瀬だった。
「昔からね」
「私も凛から飴よく貰うし」
 明日夢も言う。
「確か
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