第百二十三話
[8]前話 [2]次話
第百二十三話 飲み続けて
小田切君は梅を肴に濁酒を一升飲んだ、その間何回かトイレに行っていたが一升を飲んでもまだだった。
飲めそうだった、それでタロとライゾウに言った。
「清酒ならここまで飲めないね」
「アルコール度が違うからね」
「それでだよな」
「この濁酒は六パーセントだね」
アルコール度を見ればそれ位だった。
「清酒の半分以下だよ」
「清酒は十四度か十五度だったな」
ライゾウが清酒のアルコール度を話した。
「大体ワイン位だな」
「うん、実際それ位だよ」
「そうだよな」
「けれど濁酒はね」
小田切君が今飲んでいるこちらの酒はというと。
「アルコール度が高いものもあるけれど」
「そうじゃないのもあるな」
「うん、それでこの濁酒はね」
「六度か」
「これだったらね」
「どんどん飲めるか」
「一升飲んでもね」
それでもというのだ。
「まだ飲めるね」
「小田切君清酒だと一升が限度だよね」
タロがこのことを指摘した。
「大体」
「うん、清酒そこまで飲んだらね」
「もうふらふらでね」
「次の日二日酔いだよ」
間違いなくそうなるというのだ。
「だからね」
「清酒だとこれ以上は飲めないね」
「絶対にね、けれどこの濁酒だと」
「もう一升飲めるね」
「うん、実際に二升目に入ったよ」
実際にというのだ。
「それで二升目もね」
「全部飲めるね」
「いけるね、甘くて飲みやすいしね」
「小田切君甘口だから」
「そのこともあるし
それでというのだ。
「飲めるよ」
「それじゃあね」
「もっと飲んでいくよ」
こう言って実際にだった。
小田切君はさらに飲んでいった、梅も食べてそうしてだった。
二升目も飲む、するとその二升目も飲み干してしまった。その時の小田切君の顔は心から満足しているものだった。
第百二十三話 完
2019・1・16
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ