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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第85話:Heart
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らともかく、トリプルロッドの使用経験は他の武器に比べて圧倒的に少ない。

そのため、メカニロイドや一般兵ならともかく、カーネル程の相手には通用しない。

カーネルにロッドを弾かれ、強烈な回し蹴りを喰らって吹き飛び、樹に叩き付けられる。

「チッ!!」

起き上がるとカーネルはサーベルに電撃を纏わせていた。

「させん!!」

ロッドを拾い、カーネルに向けて突き出すと柄が勢いよく伸びてカーネルに直撃する。

「ぐはあっ!!」

予想外の攻撃に対応出来なかったカーネルは大きく吹き飛ばされる。

「うおおおお!!」

ゼロはロッドからセイバーに持ち替えると、カーネルに斬り掛かり、カーネルもまた、体勢を立て直してゼロに斬り掛かった。

2人の実力はほぼ互角。

何度も斬り結ぶが、ゼロやカーネルのどちらにも致命傷が入ることはなかった。

睨み合う両者、樹から舞い落ちる葉が地についた瞬間に同時に駆け出す。

2人が渾身の一撃を繰り出そうとした瞬間である。

「止めて!!」

響く銃声、空に昇る光。

ゼロとカーネルは足を止めて銃声がした方を向くと拳銃型のビームガンを持ったアイリスの姿があった。

「アイリス!?軍を抜け出したお前が何故ここに……」

「……兄さん……何時も言ってた。この樹が好きだって……“心”を失うなって……」

「………」

「お願い!!“樹”を裏切らないで…!!」

樹から落ちる葉が多くなる。

ゼロ達にはそれが樹の悲しみを表しているように思えた。

「それでも……それでもっ、退けんのだぁ!!我々の“心”のためにぃぃ!!」

「兄さん!!」

「行くぞゼロ!!非戦闘型のアイリスに我々を止める“力”はない!!」

「ええ、確かに“力”はないわ……けど……私にも、“心”があります」

銃を自身に向けるアイリスにゼロとカーネルに動揺が走る。

「アイリス!!」

「っ…」

アイリスの行動にゼロは迷いを見せ、カーネルもサーベルを握る手に力が入る。

「くっ……………私は、私は……私は、私はぁ…私は軍人だーーーっ!!」

意を決してゼロに斬り掛かるカーネル。

「っ!!」

「うぉぉあっ!!」

カーネルはサーベルを大上段に構えてゼロを斬り裂こうとする。

「許せっ、アイリス!!」

アイリスに謝罪するカーネルだが、サーベルが振り下ろされる前にゼロがセイバーを地面に突き刺した。

それを見たカーネルは動きを止める。

「………」

「………私は……軍人だ……軍人は、戦意を失った者とは戦わぬ!!(またアイリスを助けてもらったな……だが次はないぞ……)」

「(兄さん……)」

去っていくカー
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