第88話
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ンは思わず表情を引き攣らせて呟き、サラは驚きの声を上げ、ユーシスは絶句し、ガイウスは呆けた表情で呟き、ミリアムは疲れた表情で指摘し、アンゼリカは暢気に笑っていた。そしてリアンヌが前に出てルトガー達と対峙した。
「アンタが有名な聖女さんかい。どんな化物かと思ったがとんでもなく佳い女じゃねえか?」
「私も貴殿の名は存じています。西風の猟兵王―――死んだと伺っていましたが見えて光栄です。―――ですが、せっかく生き永らえた命を部下共々失いたくなければ、そこを退いて頂きましょうか?」
ルトガーの言葉に対して静かな表情で答えたリアンヌは騎兵槍をルトガー達に向けて忠告した。
「あいにく、先着はコッチでね。ラクウェルくんだりでダラダラと出待ちもしてたしな。…………そいつはスジが通らないんじゃねえか?」
「”筋”はあります。」
「へえ…………?」
リアンヌの忠告に対してルトガーは目を細めて反論したがリアンヌの答えを聞くと興味ありげな表情を浮かべた。
「死兵達と共にその要塞を陣取っている騎士達は袂を分けたかつての私の臣達。彼女達の真意を知る為――――そしてかつての”鉄機隊”の将として引導を渡す為にこの場に現れました。」
「なるほどねぇ………だからと言って、はいそうですかとこの場を譲る程の”スジ”じゃねぇな。」
「やれやれ…………リアンヌ様、一応警告はしたのじゃから、”たかが猟兵如き”にこれ以上余達メンフィルが歩む”覇道”にとって無駄となる時間を取る必要はあるまい?」
リアンヌの話を聞いてもなお、道を譲るつもりでないルトガーの意志を知ったリフィアは呆れた表情で溜息を吐いた後リアンヌに問いかけ、リフィアのとんでもない発言にその場に多くの者達は驚き、ルトガー達はそれぞれ目を細めてリフィアを睨んだ。
「団長が”たかが猟兵如き”やと………?」
「幾ら武勇を轟かせているメンフィルの次代の女帝であろうと、その言葉、取り消してもらおう。」
「もう、あの娘ったら…………」
「メ、”メンフィルの次代の女帝”って事はもしかしてあの女の子って…………」
「―――はい。現メンフィル皇帝シルヴァン・マーシルン皇帝陛下並びにその正妃であるカミーリ・マーシルン皇妃陛下の一人娘にしてリアンヌ分校長やリウイ・マーシルン前皇帝陛下にとっては孫娘にあたるリフィア・イリーナ・マーシルン皇女殿下です。」
「うん、そして私にとってはこの世界に来てからできた大切な家族である義姉さんの一人よ。」
「あの方があの”聖魔皇女”…………!」
「クク、猟兵王をあそこまで貶すなんてあのチビ皇女が初めてなんじゃねえのか?」
「フフ、ゼムリア大陸では最強の猟兵団の片翼を担う猟兵団の”王”すらも”たかが猟兵如
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