第五章
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「あの子はな」
「知識とな」
「それの活かし方がやな」
「半端やない、まだ子供やけど」
「それでもやな」
「軍師や」
それだというのだ。
「それになるわ」
「ほんまにな」
「そうなれる」
「それやったらな」
「戦士よりもな」
今の職業よりもというのだ。
「そっちに向いてるな」
「逆に戦士やと」
この職業だととだ、アミンは言った。
「どうもな」
「剣技はあかんから」
「盾の使い方もあかんし」
こちらもというのだ。
「馬や水泳はわからんが」
「その二つの出来んとな」
「逃げる時は自分だけや」
日本では徳川家康が言っていた、自分の子達にこの二つの武芸は絶対に励めと言っていたのはいざという時の逃げる為だ。
「そうやさかいな」
「その二つはやな」
「見なわからんけど」
それでもと言うのだった。
「あの剣技とかはな」
「前衛で戦う戦士やとな」
「あかん、ちょっと槍も使ってたけどな」
少年はそちらも持っているのだ。
「そっちもな」
「さっぱりやったな」
「折角戦術とか用意はええのに」
「戦士としてあそこまで武芸が不得手やとな」
「戦士としては」
前線で戦う者としてはというのだ。
「致命的や」
「そこが問題やな」
二人で少年を見てこう話した、それでだった。
二人は冒険が終わり少年から他の冒険者達と同じく多額の報酬を受け取った。するとハリムはアミンんを連れてだった。
すぐにブルネイにある士官学校を訪れた。太平洋統一政権俗に中心となって治めている者達が十人の神星達であることから十神連合とも呼ばれているこの聖剣では軍の規模も大きい為士官学校も幾つも持っていてブルネイにもあるのだ。
その士官学校を訪れてだった、ハリムはアミンと共に身分を明かして校長にこれから入学する少年のことを話した。
校長はゴブリンの精悍な顔立ちの中将の階級の男だったがハリムはその彼に話した。
「ほんまにな」
「戦士としての素質はですね」
「残念やが全くない」
「僕が見てもや」
ハリムも校長に話す、二人は今校長室で校長に話している。
「あの子はな」
「武芸はですね」
「剣も楯も槍もな」
「そういったものはですね」
「弓矢とか斧はわからん」
アミンは他の武器についても話した。
「けどな」
「それでもですね」
「そうした武芸はな」
「不得意で」
「その代わり補給とか戦術、戦略はな」
そういった分野についてはというのだ。
「見事や」
「そうですか、では」
「軍師がええやろ」
少年が就くべき職業はというのだ。
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