第二章
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「通過儀礼の冒険を行ってるんや」
「そういうことか」
「ほなな」
「この依頼がか」
「神託やと感じた」
ハリムはアミンにその目を鋭くさせて答えた。
「ほなな」
「依頼受けるか」
「そうしよな」
こうしてだった、二人は冒険者としてアフード家のスケっ子の通過儀礼の従者に募集した。二人以外にもだった。
多くの冒険者達がいた、彼等はアフード家イスラム風の屋敷の中で一人の小柄な人間の少年の前にいた。少年は既にミスリル製の武具で身を包んでいた。
彼はハリム達を含めた冒険者達に一礼してそれから丁寧な口調で名乗った。
「ムーサー=アフードです。この度は皆さんにです」
「冒険の旅にですね」
「同行して頂きたいのです」
こう彼に言うのだった。
「従者の形になりますが」
「ギルドの依頼にあった通りにですね」
「そうです、宜しくお願いします」
ハリムの問いに手稲にな口調で答えた。
「この度は」
「そうですか、では」
「それではですね」
「これから冒険の旅に出ましょう」
「冒険の行き先は」
「猛獣の塔です」
ブルネイにある塔の一つだ、多くのモンスターがいることで知られている。
「この屋敷から塔の最上階まで歩いて行きです」
「そしてですね」
「屋敷まで戻る」
「それが今回の冒険ですか」
「はい、既に地図はあります」
少年は地図を出して言った、見れば黒髪を短く刈り日に焼けた肌を持っている。それが端整な顔に似合っている。
「そして皆さんの食料と水、怪我や毒を受けた際の」
「全部ですか」
「はい、全てです」
「用意されているんですか」
「冒険に行くのなら」
少年はハリムに毅然とした口調で答えた。
「こうしたものはです」
「最初にですか」
「事前に調べ用意して」
そしてというのだ。
「行くもので。そして」
「そしてとは」
「出没するモンスターのことも調べています」
こちらもというのだ。
「道中のモンスター達のことも」
「そうですか」
「全て馬車に積み出発しましょう」
「馬車も用意されていますか」
「多くのものを持って行くのですから」
その食料や怪我を治す薬や薬草等をというのだ。
「ですから」
「多くの荷物になるので」
「持って行く馬車は用意しています、そして塔に行く際は」
肝心の冒険のこともだ、少年は話した。
「皆さんのリュックを用意していますので」
「それを背負ってですか」
「私の分も用意しています」
自分の分もというのだ。
「馬車は塔の近くの村に預けますので」
「その手配もですか」
「既にしています、では今から」
「出発ですね」
「行きましょう」
こう二人そして他の冒険者達にも言ってだ、少年は彼等を連れて冒険の旅に出た。馬車を囲
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