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歯切れ悪そうにキリトが肯定し、アスナも少し頬を赤くして頷く。
実に良いことだ。キリトが誰かと触れ合うことは、非常に好ましい状況だ。キリトにも俺にとっても、俺の同居人にとっても、そして……アスナにとっても。
彼には、誰か支えてあげる人物が必要だと、キリトと話していて時々考えていた。同居人も同じように考えており、キリトはいつも抱え込む癖を持っていると言っていた。それをしっかりと聞いてあげる……というか彼に寄り添える人がいなければ、強い自己嫌悪に陥る可能性がある。
そうなると少し、いやかなり面倒くさいことになるのを知っている。事実、とある事件に関して、俺は偶然関わることになったのだが、その時の奴の自暴自棄っぷりときたら、ひどいものだった。
その事件については割愛するが、キリトは事件直後の頃、あり得ない程に疲弊していて何がそうまでさせるのだ、と言いたくなるような鬼気迫る様子だった。去年の十二月ごろが特に酷かったのを今でも覚えている。無駄にレベリングを重ねて、
「当時の攻略組の中でもアイツ一人だけは頭一つ飛びぬけたレベルだったよ、ったく」
とクラインは呆れ気味に話してくれた。
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