第二話
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くで見ると、僕よりずっと背も高く、やはり見た目は怖かった。サングラスを掛けたら、良くドラマとかで見る黒い服の人に見えそうだった。
「初めまして、私の名前はセンリ。この街のジムリーダーをさせてもらってる」
しかし、息子くらいの年齢の僕に丁寧に挨拶して、握手を求めて右手を差し出すセンリさんは、見た目からは想像ができないほど誠実さに溢れていた。
「あ……えっと、ミツルです。今日はよろしくお願いします……」
ハキハキとしたセンリさんとは裏腹に、僕は少し縮こまりながらセンリさんに習って右手を差し出し、握手を交わす。ゴツゴツとした、大きな手だった。
「さてと……確か、シダケタウンに行くのにポケモンを持っておきたいって話だったかな?」
「は、はい……僕、あんまり身体が強くなくて……それで、環境の良いシダケタウンに行こうって話になりまして、でも、一人で行くのも寂しいので……という訳で」
そんなセンリさんに対して、オドオドとしてしまう僕。
「それでな……本来であれば初心者用のポケモンを与えるべきなのだが……今手元には居ないんだ」
「……へ?」
少しだけ申し訳なさそうにするセンリさんに、少しだけ嫌な予感がしてきた。貰えない、なんてことになってしまったらどうしようか。
「ただ、貸すことの出来るポケモンはいる。だから、これから草むらに実際に行って捕まえてもらおうと思う」
センリさんは、実にいい笑顔だった。僕は、内心ほっとしていた。危惧していたことにはならなくてよかった。
「そうですか……と言うことは、草むらに居るポケモンならどんなポケモンでも良いってことですか?」
「あぁ。一応、モンスターボールは五個あげよう」
センリさんはそう言うと、懐から小さい状態のモンスターボールを五個、僕に手渡してくれた。赤と白の二色のツルツルした丸いボールだ。これでポケモンを捕まえることが出来るのだから不思議だ。
「あ……ありがとうございます!」
僕はお礼を言うと、モンスターボールをポケットの中に仕舞った。
「さて……本当ならジムリーダーである私が着いて言って指導するべきなのだが……実はこの後すぐにホウエンリーグで会議があってな……」
「……へ?」
中々に気分が高揚してきていた僕だったが、センリさんのその一言を聞いて、再び嫌な予感がしてきた。しかし、先程とは違って、今度はかなりハッキリした嫌な予感だった。
「これからここに私の息子が来るんだ。あいつに教えてもらうといい」
センリさんは、少しだけ申し訳なさそうな顔をしながら、中々とんでもないことを言ってきた。
「え……っと、センリさんの息子さん、ですか?」
「ああ。名前はユウキ。君の二つ上だよ」
センリさん、僕
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