猫娘と回想、I・アイランド編
NO.106 回想《11》 奮闘
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確認した出久は、
「(轟くん……炎を使ってくれてありがとう)」
と思いながらも、次には壁が迫ってきていたのを確認して、
「デクちゃん、壁が!」
「分かってる! しっかりと捕まっていて!」
「うん!」
出し惜しみはしている時じゃないと、出久はフルガントレットの拳に力を込めて、
「ワン・フォー・オール、フルカウル! フルガントレット、デトロイト・スマーシュ!!」
その勢いとともに壁を破壊して中に侵入する二人。
それを見届けたお茶子はタイミングよく、「解除!」と言って個性を解除した。
そして中に侵入できた二人は、
「メリッサさん、大丈夫?」
「うん。それよりも……せっかくのドレス姿が少し台無しになっちゃったわね」
もうかなり暴れたのか出久のドレス姿はメリッサから見てもボロボロになっていた。
しかし、まだ大事なところはかろうじて隠せているので出久は顔を少し赤くさせながらも気を取り直して、
「す、進みましょう!」
「そうね!」
と、その時わずかな音を感じて出久はメリッサを抱き抱えながらも横に飛ぶ。
そこにはどうやらヴィランの幹部らしき手を刃物に出来る男がやってきていたのだ。
「ったく、胸糞悪いガキどもが!」
「お前たちの目的はなんだ!?」
切りかかってきた男の刃物をフルガントレットで抑えながらも、そう聞く。
「うるせぇんだよ、ヒーロー気取りのメスガキが! この場で犯されてーか!?」
なかなかに下品である。
出久はそれで顔が赤くなるのと、同時に怒りが沸々と湧いてきて気づけば男の刃物の腕を弾いて、
「にゃあーーーーーー!!!!」
ハウリングインパクトを放って、男を壁に埋めていた。
それでもう男は気絶してしまっていた。
「気持ち悪い奴……」
嫌悪感からそう吐き捨てながらも、メリッサに「大丈夫ですか?」と普段の顔になっていた。
「そ、そのデクちゃん?」
「なんです?」
「い、いえなんでもないわ……それより急ぎましょう!」
「はい!」
出久の先ほどの汚物を見るような顔はメリッサは気持ちが分かるので気にしない事にしたのであった。
先に進んでいく二人。
途中でライフルを構えた幹部達が待ち構えていたが、高速で動きをする出久を捉える事が出来ずに次々と無力化されていった。
そしてついに200階の通路へと到着した二人は、
「メリッサさん、制御ルームの場所は……?」
「中央エレベーターの前よ」
それで走りこんでいき、なぜかルームの扉が開かれているのを見て中をのぞく二人。
そこには何かを操作しているデヴィットの姿があった。
「パパ……? それに……」
そして隣にはなんとデヴィットに銃を突き付けている
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