猫娘と回想、I・アイランド編
NO.106 回想《11》 奮闘
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疑問に、
「タワーの中を昇っていったらまたきっと警備マシンが待ち構えているだろうから、ここから一気に上層部に昇るの。あの非常階段で……」
メリッサが指さした方には、およそ20階分くらいの高さはある天井に、小さな非常口の扉が見えていた。
そして先ほどなぜお茶子を選択したのかが判明する。
「お茶子さんの個性である無重力なら、あそこまで行けると思うから……だからお茶子さん、お願い!」
責任重大だと感じたお茶子は身震いをしながらも、
「ッ! うん、わかった! メリッサさんはデクちゃんに捕まって! 一気に飛ばすよ!」
お茶子は二人に個性を掛けて浮かせ、出久はそれと同時にジャンプすると二人は勢いよく空へと飛びあがっていった。
「いっけぇ!」
お茶子は二人がうまく飛んで行っているのを確認しながらも、すぐに解除できるように指同士を重ねていた。
だけどそう簡単に事は運ばせないという意思を感じさせられるみたいに警備マシンがお茶子のもとへとやってきたのだ。
それを確認した出久とメリッサは「そんな!」と叫びながらも、
「麗日さん!」
「個性を解除して逃げて!」
「それはできん相談だよ。それでないとみんなを助けられへん!」
それで、なんとか個性を使わないで戦おうとするお茶子の姿を見て、出久は胸が締め付けられるような気持ちを感じながら、(早く! 早く!!)と祈り続けていた。
だがとうとう警備マシンはお茶子に襲い掛かるようにジャンプをしてきたのだ。
万事休すかと思われたが、そこに突然爆破の個性を使う爆豪の姿が現れて、警備マシンを爆破していた。
「かっちゃん!」
さらには追撃してこようとしてくる警備マシンの群れを氷の波が覆いこんでいった。
そこにはさらには轟と切島の姿もあったのだ。
どうやらヴィランを倒して追いついてきたみたいであった。
「ケガはねーか、麗日?」
「うん、大丈夫や! いま、デクちゃんとメリッサさんが最上階に向かっている」
「見ていた。足止めするぞ!」
「俺に命令すんじゃねー!」
そう言いながらもしっかり防衛している爆豪。
ただでさえ出久のドレス姿をまだまじまじと見ていないためにイラついているので暴れられるのはちょうどいいのだろう。
「みんな、ありが……とぉぉぉう!?」
「キャッ!?」
そこで突然の強風に煽られて出久達は本来の方向から逸れていってしまっていた。
それにすぐに気づいた轟は、
「爆豪! プロペラを緑谷に向けろ!」
「だから俺に命令を!」
と言いつつも従う爆豪。
出久の役に立つのならすぐに実行するツンデレである。
破壊したプロペラを出久達の方へと向けて、個性である炎を放って熱風を発生させた。
それで勢いよく軌道が戻ったのを
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