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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第79話:Angel
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いくらお前がカーネルの妹とは言え、ただでは済まないぞ」

「……そうね」

「………アイリス、お前もカーネル達の考えに賛同したのか?俺はあいつらのしたことが許せん。いくら住人を避難させたとは言え、今までの破壊活動で何百万ものライフラインを断ったんだぞ…確かに即イレギュラー認定したハンター側にも非はあるかもしれないが、あれでは人殺しと同じだ!!イレギュラー認定を受けても文句は言えんぞ!!」

「…………」

ゼロの怒声にアイリスは悲しげに俯くのみ、無言のアイリスにハッとなったゼロはばつが悪そうに顔を逸らした。

「…すまない、お前に当たっても仕方ないと言うのに……アイリス、カーネルの居場所を教えてくれ」

「………ごめんなさい」

「アイリス、お前のカーネルを思う気持ちは分かるが…カーネルを早く止めないと被害が…」

「違う…分からないの」

「え?」

「私はクーデターが本格的に始まる直前に仲間と一緒に軍を抜け出したから…」

「そうか……ん?」

アイリスもカーネルの居場所を知らないことに落胆するゼロだが、あることに気付いた。

「アイリス…お前、抜け出したって…まさかレプリフォースを脱走したのか…?」

「ええ、兄さんやお世話になった上官には本当に申し訳ないと思うけど…兄さん達の気持ちも分かるけれど、それだと人間とレプリロイドの共存の可能性が無くなってしまうから」

「そうか…お前は分かってくれたんだな…」

安堵したように深い溜め息を吐いたゼロにアイリスは苦笑しながら口を開いた。

「ゼロ、私ね…前は人間とレプリロイドの共存なんて不可能だと思っていたの」

「…そうか」

ある意味それは当然かもしれない。

ゼロも人間とレプリロイドの共存を信じるエックスを見ていても疑問を感じる時がある。

「でもね、ある時、ルインからルインの正体を聞かされた時、凄くびっくりしたわ。だってどこからどう見てもレプリロイドにしか見えないルインが元人間だってことに」

「そうだな、それが普通の反応だろう。」

今まで親しかった友人が元人間だと知れば普通に驚くだろう。

「最初はからかわれているんだって思ったけどルインは私の目を見て真っ直ぐに伝えていた。知ってる?ルインって嘘を吐く時、視線を逸らす癖があるの」

「知っている。俺もあいつとはそれなりに長い付き合いだからな」

「元人間だったルインが、エックスやエイリアさん。そしてゼロ達みんなと仲良くしているのを見ていたら、人間とレプリロイドの共存も有り得なくはないんじゃないかなと思えるようになったの」

ケインも人間とレプリロイドの共存を信じているが、ケインはレプリロイドを造った人物なので除外した。

「………そうか」
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