CAST37
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よ」
「おう、そうしろ」
で、だ。
「一条。妹の事だろ? もう少し応援してやれよ」
「えぇ……俺がわるいのか?」
「三割くらいは?」
残りの五割が吉祥寺、二割は状況かな?
「で、その茜って子はいくつ?」
「小五」
ん━━━━━━━━━━━━━━━。
「まぁ、いいんじゃね? 吉祥寺って背ぇ低いし、事案には見えないでしょ」
「というか、茜の方が背が高い気が…」
「言わないでよ将輝!」
「大丈夫だ吉祥寺。俺なんて127しかないから」
「千葉、お前は開き直っているだけだろう………」
開き直らないとやってらんねぇよ。
だって見る人全員俺よりデカイもん。
「で、これからスピードシューティング決勝なんだけども。結果わかりきってるしなんか食いに行こうぜ」
「見ないの?」
吉祥寺が意外そうな顔をしている。
「新人戦程度であのメスタヌキが優勝出来ない訳ないだろ」
とは言った物の結局見る事になった。
案の定、何の面白みもなく、淡々と、あっさりとメスタヌキが優勝した。
しかもこっちに視線送ってくるし。
「知り合いなのか?」
「そんな所だ」
「七草にパイプがあれば報道系では強いだろうな」
「パイプはないよ」
「そうなのか?」
「うん。メスタヌキとは…激辛キャンディを口に捩じ込むくらいの関係?」
「それは結構親しいんじゃないの…?」
「じゃぁ後でキャンディ渡すよ」
その晩。俺は吉祥寺を『千里先を見通す程度の能力』でピーピングしていた。
「うひひひひ…」
「何してるの白夜君?」
と真夜さんに聞かれた。
「覗き」
反応を返したのは水波だった。
「………………………深雪様のですか?」
「お前は俺を自殺志願者とでも思ってるのか」
━━境界を操る程度の能力━━
吉祥寺の背後にスキマを開く。
━━なんでもひっくり返す程度の能力━━
性別反転の力を込めた指先で吉祥寺の背中をつつく。
「よし。覗き終わり」
「何をしたの?」
「一条将輝の隣にいた子の性別をひっくり返したんですよ。
一条と吉祥寺は同室だし…さてどうなることやら」
「悪趣味ですね」
「吉祥寺には女の子の気持ちをわかってもらおう」
「彼、何かあったの?」
「一条の妹の告白をうけながしているとか」
「「…………………」」
ん? なんか二人の視線が冷たいような…?
まぁいいや。じゃぁ今から達也の性別をひっくり返そう。
達也の背後にスキマを開いて、背中をつつく。
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