CAST37
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ているからだろう。
「そんなにむくれるなよ。スカーレットプリンスの名が泣くぞ」
「別に…」
たしか一条って強力な戦闘魔法師でそれなりには考えるけど大局や詳しい技術まではわからない、みたいなキャラだっけ?
対して吉祥寺は戦闘魔法師としてはいまいちだけど大局や詳しい技術とかを見れるんだったか。
見事なタッグだ。
暴力装置と参謀。
こういう単純な役割分担の奴らほど強い。
できない事は相棒に投げて自分の強みを強化しまくる。
理想的だなぁ。
「なぁ、お前らっていつも一緒に居るんだろう? そういう噂って立たねぇの?」
「噂って?」
「お前らがベーコンレタスな関係って噂」
吉祥寺は、昨年の夏にのソ連の佐渡島侵攻で身寄りを失い一条の庇護下にある。
これは十師族や百家では有名な話だ。
曰く、脳筋の一条の跡取りに優秀なブレインがついたと。
と、まぁ、そんな訳で。
事情を知る百家やら十師族やら二十八家やらの子女がキャーキャー騒いでる訳だ。
「で? 将×真なの? 真×将なの?」
「黙れ」
一条が凄い目で睨んでいる。
「なんだ。そんなにキレるなよ」
「ジョージの事を知らない奴がそういう話をするのは嫌いだ」
「そか、すまんな。吉祥寺」
「いいよ、気にしてないし」
一条をチラリと見る。
「なんだ」
「いや、くどいかもしれないが、これが物語で吉祥寺が女だったら絶対お前とくっついてるよなぁと」
試しに吉祥寺を女体化してみようかな。
「あはは。確かにね僕が女だったら…か」
「茜が悲しむ」
一条がぶっきらぼうに言った。
「あかね? なに? 吉祥寺の彼女?」
「俺の妹だ。ジョージの事が好きらしい」
「好きらしい? 告ってないの?」
「告白もしたし毎日のようにアプローチしているがジョージは断ってるな」
およ? マジで?
「吉祥寺…やっぱりお前…」
「ちがうよ…」
ならなんでだ? 十師族の子女ともなれば美人揃いだろうに。
「僕…幸せになっていいのかなってさ…」
「はぁー? バカじゃねぇの? 悲劇のヒロインでもあるめぇし」
「おい。そんな言い方は…」
と一条が咎めるように言うが、少し黙ってて貰う。
「吉祥寺。お前の事情は人づてにしか知らんが、正直お前の事情はどうでもいい。
が、茜って子の気持ちも考えてやれよ」
「それは……でも……」
「いいじゃねぇか幸せになっても。俺はテレビに出てるような奴だから、芝居臭いし嘘臭いかもしれねぇけどさ。
お前の両親。お前がそんな風じゃ報われねぇだろ」
「なるほど。考え方の一つとして覚えておく
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