黒魔術-Dark Majic- Part6/悪魔を打ち破れ!
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アアアァァ…フン!」
「グバ!」
アキナ…ファウストも両手の拳に闇のエネルギーを充填していき、上下に拳を合わせ、必殺の光弾〈ダークレイ・ジャビローム〉をぶつけ、ビシュメルは、夜空の彼方に向かって大きく吹き飛ばされる。
そして最後は、ネクサス。
「ヌウウウウ…ディアアアアアアア!!」
〈シュトロームスラッシュ!〉
宙空に放り出されたビシュメルに向けて振り下ろされた何十何百メートルもの光の長剣によって、ビシュメルは頭から真っ二つに切り落とされ、青白い粒子となって弾け飛んだ。
「「「…!」」」
ビシュメルの体が砕けると同時に、三人の戦士たちの視界もまた白く染まり、意識は暗転した。
「起きろーーーー!」
「ふぐ!?」
腹にずしっと勢い良く重みが襲ってきて、シュウは目を覚ました。
重みの正体を見ると、朝の陽光をバックにリシュが無邪気にシュウの顔を見下ろしていた。
「おはよ、シュウ兄!」
「…のしかかるな…疲れてるんだぞ」
苦い顔をしながらシュウはリシュを寝起き眼で睨む。
「えー?だって、いつもより起きる時間が遅いんだもの。お兄ちゃん、お姉ちゃんや他の人と比べて朝が早いのに、もうお昼前だよ?」
「え?」
正確な時刻は、時計がないのでわからない。でも、日差しの方角が、いつも朝早く起きているシュウには、いつもよりずいぶん遅い起床であることを気づかせた。
「他のみんなは?」
「舞踏会の準備だって。まだシュウ兄が来ないから、起こしに行ってほしいって言われたんだ」
「そうか…」
思えば、妙に体がだるい。ウルトラマンに変身して戦った直後の疲労感と同じだ。ここ数日、一度も変身する機会さえなかったはずなのに、この疲労感は一体なんなのだろうか。
「シュウ兄、大丈夫?もしかして具合悪いの?」
心配したリシュが不安げに顔を覗きこんできた。
「いや、少し疲れた、だけだ。変な夢でも見ていたからだろう」
皆も一緒に舞踏会の準備を行うはずの自分を待っているかもしれない。シュウは起き上がってすぐに服を着こんだ。
(シュウ兄、大丈夫だよ。その夢は、悪い夢じゃないんだもの)
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