暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part6/悪魔を打ち破れ!
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出ることができない。せめて一秒でも長く、ビシュメルの攻撃に耐えるしか手はなかった。その苦痛を、バリアを展開し一人で背負うファウスト。
「ハルナ、もう無理するな!君一人じゃ…」
自分たちに変わって痛みを引き受けるファウストを見て、ゼロはファウストのシールドに重ねる形で自らもシールドを張って防備を固くする。
「サイト、あたしはまだ大丈夫だから!そのエネルギーは奴を倒すために!」
「馬鹿言え!君のエネルギーが尽きてやられちまったら、本末転倒だっての!」
この戦いに勝つためにエネルギーを節約するよう樹ファウストは促すが、ゼロは…サイトはそれを拒んで、ハルナを守るために自らのエネルギーでファウストの防壁を強固にすることを選んだ。
「ハハハハハ!最期は想い人同士仲良く葬られるのを選ぶということか。いいだろう、このままあの世へ送ってくれるわ!」
嘲笑いながら、ビシュメルは二人の張るバリアもろとも、ゼロとファウストに止めを刺す勢いで電撃を浴びせていく。
「…」
一方で、二人の後ろに位置しながら逆転を狙ってビシュメルを観察していたネクサス。
人質は、こいつの体内に閉じ込められている状態だ。手のひらや触手で捕まっているわけではないので〈セービングビュート〉で救出することもできない。
どうすれば、人質を傷つけられることなくこいつを倒すことができるのだ。




だが、人質を盾にされたままではさすがのウルトラマンでも敗北の危機に瀕したままだ。
「あのままだとウルトラマンたちが負けてしまう!」
ひたすらビシュメルの攻撃を受けるネクサスを見て、エリカが声を上げる。
「もはや、一刻の猶予もありませんね…」
この先何が起こるかわからない。アンリエッタも、ネクサスが敗北した後の最悪の状況でどうすべきかを考え始めていた。
「トネー、ヴィリエ!」
「わかってる…!エリカ、ユウキ!ヴィリエ!」
キュルケの呼びかけに、言われなくてもとトネーが立ち上がる。三人はトネーのもとに集まり、魔法陣へ視線を向ける。
半透明の心臓のような臓器が、暗雲を立ち込めらせている。ビシュメルの心臓なのだろう。
あの悪魔は、鏡を嫌っていた。ならあそこに鏡を置けば、ビシュメルに何かしら悪い影響を与えることができるはずだ。
トネーは、それを見て恐怖を覚え、思わず一歩下がる。ヴィリエもやや立ちすくんで動きが固まっていた。
「トネー、ヴィリエ。大丈夫」
そんな二人に、ユウキが手を差し伸べてきた。
「一人じゃ無理でも、4人なら…いける」
エリカもまた、二人に向けてこくっと頷く。彼女の頷きを見て安心したのか、ヴィリエとトネーは手を伸ばし、4人は手を繋いだ。そしてトネーはユウキの手と一緒に、鏡もセットで握り返していた。
「大丈夫ですか?必要ならば私も…」
「いえ、これは私たち
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