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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part6/悪魔を打ち破れ!
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りマシよ。その点ヴァリエールの方が遥かにマシね」
「な、なんですって…!?」
「き、キュルケ?」
比較対象としてルイズを持ち出してきたキュルケに、トネーは目を見開く。ルイズも、まさかキュルケから褒め言葉めいた言葉をかけられるとは思わなかったため、キュルケの話に目を丸くした。
「この子は見ての通り、胸もなければ性格も怒りっぽくて子供みたい、それでいて頑固過ぎるし嫉妬深い困った子」
「ちょ、あんたねぇ!」
アンリエッタも複雑そうな顔をしている。幼馴染ということもあって、ルイズの欠点については彼女も気にしているのだ。
「でもね…」とキュルケはさらに言葉を紡ぐ。
「この子にはあんたたちにはない魅力がある。
あの子は自分の力不足を自分で補うために、恨み言を口にした分だけ必死に努力するし、諦めもあたしが知る誰よりも悪い。そして勝負に出るときは真正面から立ち向かうわ。
でもあんたたちは…」
「……うるさい」
それ以上上からものを言うな。その意思を込めて呟くトネーだが、キュルケは絶対に止めようとしなかった。
「たいして努力もしてないくせに、自分達の力不足を回りのせいにしてるだけの卑怯者じゃない」
「うるさあああああい!」
トネーは杖を出し、キュルケに向けて水の礫を放った。水系統の魔法。キュルケの火とは愛称が悪い。一見すればトネーが優位に見えるだろう。
だが…キュルケが同時かつ瞬時に放った炎は、トネーの撃ってきた水を一瞬にして蒸発させた。
「トネー!この…」
ヴィリエはティファニアに飛びかかるが、即座にルイズが杖を振るい、ヴィリエの身をボン!と小さな爆発が襲った。爆風を受けてテファに手が届かぬまま落下した彼の両腕を、後ろから捕まえた。
「大方私たちぃのいずれかを人質に、なんて考えたんでしょうが、それを見抜けぬほど間抜けではないわ」
「は、放せ!ゼロのルイズ!」
「テファ、怪我はない?」
「うん、ありがとうルイズ」
暴れるヴィリエだが、当然ルイズにその気はない。ひったくり犯を現行犯で逮捕する警官のように、絶対に離すまいとヴィリエの腕をガシッと掴み続けた。だがこれで、トネーたちはルイズたちへの攻撃する術を失った。他の女子生徒二人もいるが、彼女たちはルイズたちへの反撃の意思がない。外に現れたビシュメルに恐れをなしていたこともあるし、魔法といった対抗手段を持ってないためだ。
「ちくしょう、ちくしょう!お前らさえ、お前らさえいなければ…」
ヴィリエの恨みの込められた言葉と眼光がルイズたちに向けられる。トネーも同じであり、そんな彼らに向けて、ついにテファは言葉を発した。
「…かわいそうな人たち」
「!」
「うぅん、きっとまだ子供なのね」
それは怒りではなく、哀れみであった。思わぬ感情を向けられ、ヴィリエたちは絶句する。しかも子供扱
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