第6章:束の間の期間
第200話「戦いに備えて」
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……と、言う事よ」
「……シンプル且つ効果的な解決法だな」
「ええ」
追いかけるように、奏も近くにやって来る。
攻撃の軽さを克服した事が嬉しいのか、若干表情が柔らかくなっていた。
「後は、しっかりと実戦でも扱えるように慣れるだけ……」
「そうだな」
まだ決戦で使うには習得したばかり。
そのため、今後は慣らす方向で鍛える事に奏は決めた。
「……俺も、デバイスなしでも何とかなるように……」
「……そうだ、織崎。……いや、反省している今は神夜と呼ぼう」
「……なんだ?」
アロンダイトがサーラに返還されたため、神夜にはデバイスがない。
代わりを用意しようにも、通常のストレージデバイスでは、神夜の力に耐えられない。
そのため、デバイスがない分は強くなろうとしていた。
そんな神夜を、優輝が呼び止める。
「忠告しておきたい事がある」
「っ……」
優輝からの言葉なため、神夜は身構える。
罪悪感や自責の念が影響して、優輝に苦手意識を持つようになっていたからだ。
「……お前は、所謂邪神に選ばれてしまった道化だ。その事は魅了の力から分かっているな?」
「ああ……」
“魅了”の単語に、神夜は無意識に拳に力が籠る。
以前の一件以降、神夜は魅了に関係する話題には神経質になっていた。
「邪神にとって、お前は駒……傀儡だ。神界での戦いで、最も操られる可能性が高いのは自分だと言う事は、頭に入れておいてくれ」
「……そういう事か。と言っても、どうすりゃいいんだよ……」
元々魅了の力を植え付けられていたため、干渉してくる可能性は高い。
しかし、その場合だと神夜には対処のしようがなかった。
「事前に洗脳の原理を聞いておいたが……基本的に、自分の意志を保つ事が重要なようだ。自我を保ってさえいれば、抵抗は出来る」
「漫画とかでよくある抵抗の仕方でいいのか……分かった、覚えておく」
実際はもっと精神的な干渉などもあるが、洗脳の原理は神界の法則と似ていた。
そのため、意志が重要視される神界において、自我を強く保つのは抵抗するのに適した方法ではあった。
「(理力でも抵抗は出来るが……使えないからな。なら、こっちの方法に集中してもらった方が効率もいいだろう)」
他世界の力では干渉を防ぎきれない。
唯一可能な理力は神夜には扱えない。
そのため、優輝は今のようなアドバイスしか出来なかった。
「(緋雪はサーラさんと、司はユーリと……アリサとすずかは父さん達とか。アリシアは……フェイトと一緒にとこよさんとか。なのはとはやては……随分な混戦だな)」
魔力や霊力を目安に、辺りを探る。
様々な場所で様々な
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